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東京オリンピック・パラリンピック反対!3・27集会

 昨日エルおおさかで行われた「東京オリンピック・パラリンピック反対!3・27集会」に参加してきた。雨が降って足元が悪い中、80~90名あまりの参加者だった。掲げられる「ゴーウェスト」の横断幕。
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 司会は「梅田解放区」園良太さん…オリンピック延期は、感染症の影響とはいえ私たちの頑張りが結実したものだ。それでもオリンピックは福島原発事故や巨大開発、資本主義の矛盾を覆い隠すイデオロギー装置でしかない。延期による追加費用も3千億円かかる。いますぐ東京オリンピック中止を!と訴えた。
 講演は「オリンピックとコロナウィルスに共通する資本主義の危機」と題して、「オリンピック災害」おことわり連絡会の小倉利丸さんである。小倉さんははじめに「オリンピック批判については、私よりも理論でもっときちっとした人が関東にはいます」と前置きしながら話を始められた。用意されたレジュメも分厚くて相当なものだ。
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 ぶっちゃけた話をすると、オリンピック批判の内容はほどんど無く、コロナウィルス感染症蔓延状況下で明らかになった資本主義・近代社会の矛盾を説くものであった。
 経済は人びとの生存を保障すること、経済が担わなければならないのは、人びとの衣食住を確保することだが、市場(経済)は生存の平等を保障できない…所得に不平等があるからだ…とゆうようなことがのべられた。
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 パンデミックを防ぐために「ロックダウン(封鎖)」をすると「経済」が失速する…逆に「経済」が失速するのを恐れてロックダウンをしないとパンデミックが起こるジレンマを描いた図。ここでの「経済」とは「企業が儲けること」で、この中には私たちの政治的・社会的自由と権利がどうなるか?という視点がないことを批判された。「企業が儲けること」は今回の新型コロナウィルスでも、医療産業や金融資本がこれを利用して儲けることを企んでいる…と、Interceptから引っ張って来た記事を翻訳したものを紹介された。
 感染症対策は「企業(経済)にたよる」方法と「国(権力)にたよる」方法の二つ…企業は儲からないことはやらないし、国は権力拡大しか考えていない…この他にたよるものはある。人類は数万年の歴史をもっているのだが、企業や国家が主体となっているのは数世紀だけ(他にたよるものがあるにもかかわらず、忘れているか知らないかのどちらかだということだ)
 「恐怖」というのは対象がはっきりしている、それに対し「不安」は必ずしも対象がはっきりしていない、対象があるのかどうかも分からない。権力は「テロ対策」で不安をあおって大規模監視・管理の技術を発展させ、それに支えられて今の世界規模のロックダウン・外出禁止がある。不安感情を権力に利用させない方法は、私たちが自分の身体の状態を知ることにある。新型コロナウィルスに対し陽性なのか陰性なのかを知ることは、知る権利を通じて不合理な権力による私たちへの心理への介入を阻止する前提条件である…ということで、検査抑制を批判された。
 「落書き」が批判されるのは「表現の自由」よりも「財産の権利」のほうが上だから…権利と自由には優劣があって、一番上は資本と権力だ。だからその優劣を認めてはならない。それをひっくり返すことが求められている。資本主義は民衆の生存も自由も保証しないシステムであるから、資本と国家のしくみをつくり替えていくこと、それは私たちがつくっていかなければならないことだ…
 ざっといえばこんな内容…オリンピックの「オ」の字もないでしょ(^^)
 後の質疑応答では、「知る権利」を奪われて権力や企業がやりたい放題していることは、徹底的に隠された上で行われる聖火リレーに通じるものがあるという意見や、「自粛」は同調圧力のみで起こるのではなく、末端では具体的な権力行使が成されていることを注視すべきという意見もでた。おもいっきり資金がある推進側(オリンピックのみならず万博やカジノも)の動きが止まっていることはチャンスだという声も。
 「企業」や「国」にたよらない方法…といえば「相互扶助」となるが、そうした動きは東京で起こっているのか?という問いに対し、小倉さんは、相互扶助も注意しないと排外主義と一体となる…白人だけで移民を排除した相互扶助など…と指摘した上で、東京は中央政治に近いので、”野党”と言われる人もなんとか日本経済。社会を立て直そうとしちゃっている…そうゆう意味で、相互扶助の運動は関西のほうに期待しているということを述べられた。

  一通り講演が終わった後、問題提起としてゴーウェストの方が「原発避難者の切り捨てを許さない!」とあいさつ。釜ヶ崎センター開放行動の方が、「巨大イベントを利用した立ち退き強制への抵抗」を報告。東京でもオリンピックを口実に行われている「再開発」についての地図が示された。
 各分野からの発言、行動よびかけでは、参戦と天皇制に反対する連続行動から、4月29日「昭和の日」に集会とデモを行うこと、リニア市民ネット大阪から、リニアの問題は広がっていないが、ルートが決まっていない今だからこそ出来ることがあると述べられた。アジア共同行動・京都から、強権発動とそれを支持する流れがあることについて批判・弾劾する発言があった。
 全日建連帯労働組合関西生コン支部から弾圧との闘いの報告…連合の組合は春闘の集会まで辞めてしまう、私たちは闘ってるから弾圧されている…とのこと。梅田解放区から3・28梅田解放区集会・デモ のお知らせの他、31日には大阪市役所前で家追い出し禁止・公共住宅開放・現金即日給付を掲げた座り込みを11時~18時まで行うことが表明された。

まとめ・行動提起で、集会は終了した。

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