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「全病院労働者」に危険手当を!

 すこし前のお話…大阪の十三市民病院が労働者に事前に何の相談もなく(維新・松井市長もどきの思いつき)「コロナ専門病院」になる問題で、そこで働く医療従事者が毎日放送のインタビューを受けた。放送は4月29日である。
周囲で”突然閉店”など偏見…コロナ専門「十三市民病院」のスタッフ”苦悩”証言
(前略)病院で勤務する医療従事者がMBSの取材に応じ、周辺のコンビニが突然閉まるなどコロナによる差別や偏見に苦しんでいると話しました。
「新聞(配達)のおじさんに『コロナの病院で働いてるんでしょ?きょう集金どうしようかなって思ったわ』と言われて、傷ついて。『大丈夫?』とか『辞めたらいいやん』とか毎日ツイッターやフェイスブックとかEメールとか電話で言われるのは、ものすごくプレッシャーで、ものすごく疲れるんですよね。」(大阪市立十三市民病院の医療従事者)
 また、コロナ専門になることが決まってからも、スタッフ用のマスクが1日1枚しかないなど感染症対策が不十分だと話します。
「1人のヘルパーの人がコロナ専門になったら、コロナの病棟に行かねばならなくて、『マスク週に2枚とカッパで出来ますか』と聞いたら辞めると聞いた。」(大阪市立十三市民病院の医療従事者)
 大阪市などは5月初旬からの感染患者の本格受け入れを目指していますが、病院では退職を希望する医療従事者が相次いでいるということです。

 だがインタビューをされた方によれば、本当に訴えたかったことが全部省かれ、ひたすら「かわいそうな労働者」像を求めていたそうだ。何が省かれたかと言えば、医療従事者の権利を守ろう!危険手当を出せ!…それも医師や看護師だけでなく、病院内で働くすべての労働者に対して!ということだそうな。
 病院は医師と看護師、医療技術を持っている人だけで成り立っているのではない…食事を作り配膳をする人、掃除をする人、シーツを替えクリーニングする人、会計をする人…様々な職種の人が働いている。その多くは病院に直接雇われているのではなく、病院から委託された別の会社に所属する形で働いている。そうした人びとが一緒に働いて、はじめて病院の機能が発揮できるのだ。
 だが市が病院労働者に対し「危険手当」を出すにしても、多くの委託労働者は市に雇われているわけではないから、簡単ではない。市が病院に雇われている人の人件費だけでなく、病院が雇っている人に出す委託費も増額させないといけないからだ。
 一つの社会機能をもつ組織の中で働く人が、様々な会社や雇用形態で働いていることが当たり前の世の中である。しかし賃金・手当や労働条件に差別があれば、差別された労働者たちはその職場に「いない者」とされる…そうした差別は人と人とを分断し、しいては社会を解体してしまう。

#全病院労働者に危険手当を払え
#スーパーや物流関係者に危険手当を払え

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