映画「新聞記者」を観た!
昨日昼から、映画新聞記者を観に行った。菅官房長官に鋭い(といってもあたりまえの)質問を繰り返し、官邸から恐れられている東京新聞・望月衣塑子の「新聞記者」が原案となっている映画である。
ネタバレにならない程度に…
はっきり言いますと、主役はシム・ウンギョンが演じる新聞記者というより、松坂桃李が演じる内閣情報調査室の官僚、杉原の苦悩と、官僚としての矜持を描いている…と感じた。私も数年前までそれなりに大きな組織の一員でしたからねぇ…分かりますよ、理不尽な要求もこなさなければならない「組織人」の葛藤は…と、いうことで松坂桃李さん、エエ役だなぁ~(配偶者は本田翼だし…)
映画内で写っているTVには、みんな大好き望月記者や、前川喜平氏も登場(木村真議員や籠池氏、安倍昭恵は出ないからね❗)
「世論工作活動」を行う、内閣情報調査室の部屋が、すごく暗くて雰囲気が出ている。いい演出だ。ここもこの映画の主要な舞台である。そのせいか、全体的に画面は暗く感じる。
「与党ネットサポーター」って、いるんですな。
そこのボス、すなわち杉原の上司、多田がまた気味が悪い…部下を追い詰めるシーンでは思わず「こんなヤツ頭からどついたれ…血流しても構わん❗」とも思うぐらい…逆にいうと演じている田中哲司にとっても、いい役であったのではと思うぞ。
ということで、悪(これが「国家意志」なので、一筋縄ではいかない)の上司と葛藤する部下…というのが本当の見どころ。
現実では近畿財務局の末端公務員が命を落とすのだが、本作ではキャリア官僚が命を落とします…ひぇぇ~
それにしても、いくら元上司が自殺し、かつ配偶者が出産時のトラブルで入院というハプニングがあっても、霞が関の高級官僚ではホイホイと外には出られないと思うのだが…
で、葛藤していた杉原は、新聞記者・吉岡に最終的に協力し、危険を冒しながら重要な事実にたどり着く…そのスキャンダルは単なる「お友達案件」なんてものではなく、それよりも恐ろしい国家目的があったのだ。
しかし現実の「モリカケ」って、そこまでの案件ではないのだな…完全な「お友達優遇」案件、しかも動いた金額はたかだか数十億だ。しかし、たったこれだけのことを隠蔽するために、どれだけ政権がウソやデタラメを並べ、国会を空転させ、役所に改ざんや隠蔽を指示したあげく人ひとり殺している安倍政権とその忖度連中って、別の意味で恐ろしいわ❗
映画は重要な事実を1面にデカデカと報道した後、また「圧力」がかかってくるところで終わる…そう、新聞記者や良心的な官僚にできるのはここまで…真実を明らかにし、巨悪を懲らすのはこの後、野党と民衆に委ねられている。そのことは明らかにしておこう。
おまけ…映画館は水曜サービスデーということもあって、平日の昼間なのに満員…やはり宣伝されてないが、注目されているのだね。ただ、上映前に公明党と幸福実現党の宣伝が流れるのは、興ざめだ。
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