経済・政治・国際

MMTが「正しい」ことこそが間違いなのだ!

 「新選組」から比例代表で出馬した、太西つねきという人がいる。もともと「フェア党」という政治団体を作って、いやその前はJPモルガン銀行やバンカース・トラスト銀行といった外資で金融の仕事をしていた人だ。当然、山本太郎氏は「経済のプロ」として彼を引っ張り出してきたのだと思うが、その経済思想、政策はどんなものなのか?ということは動画ばっかりで紹介されているので、判断していなかった。
 そこに長州新聞が、大西氏が広島で行った選挙講演会の文字起こし記事太西つねき氏(れいわ新選組)の演説を文字で読む 現代社会が抱える金融システムの不条理をネットに公開している。すごく長いのだが、多くの人が読む「人気記事」のようだ。最初のほうは高度成長、バブル崩壊後の日本経済状況等の説明なのだが、まんなかぐらいからキモに入って来る。

 銀行の信用創造…すなわち「借金でお金をつくる!」ということについて説明がなされる。銀行は人から預金を受けると、その中から預金準備金(ここでは仮に1%としている)を日銀に預ければ、預金を右から左に貸し出すことができる…この方法で次から次へと「お金をつくる」ことが出来る…預金準備金が仮に1%だとしたら、元金が100万円あればそれを1%で割った1億円までお金をつくることができるのだそうな!
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 これを太西氏はこう言う
 これが意味するものは、現代のお金はほとんどが借金で生まれているということだ。だからみんなが借金を返してしまえばお金が消える。つまりみんなが借金を返してはいけない仕組みなのだ。ただ、だからといって銀行からお金を借りて「お金を返したらお金が消える仕組みだから返さない」といっても銀行は納得しない。必ず返せという。だからみんな毎月返済する。その分お金は消えている。でもお金が減らないのは、その分誰かが借りているからだ。誰かが返せば、誰かが借りて新しいお金を生むという自転車操業だ。返した分、誰かが借り続けなければいけない。
 で、日本の場合、マネーストック(お金の総量)はバブル崩壊後ぐらいまでは民間の貸し出しによって支えられてきたが、その後は民間の貸し出しが鈍り、代わって国債によって支えられるようになる。
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 そして太西氏は 
 現代貨幣理論とは、政府が借金をしてお金を発行し続ければいいという話だ。まさに日本が数十年間やっていることだ。必ずこうなる当然の帰結だ。政府の借金でお金を発行し続けたのだから--。そうでなければ回らない金融システムだ。民間の信用創造、民間の借金によるお金の発行は必ず頭打ちになる。地球は一個しかないのだから、経済成長は必ず止まる。お金と借金を増やし続けるようなことが続くはずがない。この金融システムを維持するために誰かが借金をし続け、お金を発行し続けなければ立ちゆかない。最後まで借り続け、1円も返さなくても借り続けられる政府が借金をし続けてお金を発行し続けなければ、今の金融システムを維持する方法はない。
 だからMMTとは、この仕組みをただ単に認めたということに過ぎない。仕組みの結果を認めただけで解決策ではない。そのままそれをやればいいという話ではない。私のことをMMT論者だと誤解している人もいるが、それは間違いだ。

 要するに、信用創造があるので自国通貨を発効できる政府がいくら自国通貨を発行しても大丈夫というMMTは正しい、成立しているのだが、それを成立させている金融システムそのものが間違っている!ということを言っているのである。
 なにが根本的な問題なのか。それは、借金でお金を発行する仕組みそのものだ。このまま借金を続けることは大きな問題があり、政府の国債のもとに年間9兆円もの利息を発生させている。利息とはお金を持っている人がお金を増やす仕組みだ。持っていない人にお金を貸してもっとお金を貰う。年間9兆円だ。日本政府の国債のもとに30年間で300兆円以上の利息が発生している。つまりそれだけお金を持っていない人からお金持ちに所得が移転されているという話だ。なぜお金という公共のもの(それがなければ経済が回せないもの)をつくるのに利息が発生し、その利息が富める者を富ませ、貧しい者から奪い続けるのか。こんなものは社会にとって意味がない。

 社会にとって意味がない…そう、お金だけが沢山、社会にあっても意味がない…逆にお金がなくても生産がきちんと行われ、生産物が必要な人に必要な時に必要なだけ届けば、社会は成り立つ。みんな生きていくことが出来る。
 MMT「理論」で国債を発行して、流通手段としての「お金」を貧困にあえぐ人にバラまけば、その時はそれでうまくいくかもしれないが、最終的には「富める人」のところに利子として還流する…そしてその利子は、それが払えないことを理由にした会社倒産等により、生産そのものをぶっ壊すのである。

 そして太西氏は、「借金でお金をつくる」システム、金融を改造して「価値を作るためにお金をつくる」ということを提案している。その前段として例えば、政府通貨・紙幣を発行して、借金をチャラにする(そうすると市中に出回る「お金」は消えてしまうから、現行の金融システムは崩壊する)というようなことも考えている。もちろん、そうゆうことをやろうとすれば現在の金融資本・資本主義社会を真っ向から否定し、対決することになるから、彼の考えていることは権力とって、革命的にやらざるを得ないだろう。

 なんか凄いぞ、大西つねき氏…「ケインジアン」がMMTでお金を作って「有効需要」を作り、今のまま社会を動かせばエエと考えているのに対し、MMTは現状を正しく説明はしているけれど、それが成立している社会そのものが間違っているのですよ!と訴え続けている…内容はマルクスとは違って、金融の世界からの切り込みなのであるが、すごく革命的だ。

 で、薔薇マークキャンペーン で10月4日(金)18:00~エル大阪で、松尾匡氏と大西つねき氏のコラボイベントをやるそうだ(また別途案内が出るだろう)…革命的太西つねき氏が、ケインジアン松尾匡氏をコテンパンにやっつけるのか!?楽しみなイベントでもある。

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障害者政策に後ろ向きの維新、松井代表

 本日、臨時国会が召集され「新選組」の2人の重度障害を持つ議員、船後靖彦氏と木村英子氏も無事に初登院を果たした。
 二人の重度障害者が国会で活動するため、数十万円(たったのこれだけで済んだのって感じ…普通家をちょっとリフォームすると数十万はかるくかかる、ましてやバリアフリー対応なんぞすると、百万単位でかかるだろう)かけてスロープなどを設置してきた。また介助者が一緒に国会内に入れるようにするなど、制度面での改善も進めてきたのであろう。まだ不十分なところもあるだろうが、関係者の努力の賜物でもあろう。
 この二人の議員のために公費で国会を改造したりすることに対し、ネトウヨどもが「自己責任」論等をかかげて批判・非難している…しかし、国会のバリアフリー化は何も二人のためだけに行うわけではないし(今後も障害を持つ議員が当選する、あるいは今の議員が障害を持つことになることは否定できない)、国権の最高機関におけるバリアフリーの試みは、確実に他の機関、さらには社会全体に広まるきっかけにもなる。彼らの批判・非難はホント、建設的でない。
 で、建設的な違憲を述べられない奴が、ここにも居た…維新の松井代表である。Y!ニュース毎日新聞より
「議員優遇おかしい」れいわ2氏の介護費参院負担批判 松井維新代表
 日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)は31日、参院選で初当選した重度身体障害者の舩後靖彦氏と木村英子氏=いずれもれいわ新選組=の議員活動に際し、必要な介助費用を参院が当面負担すると決めたことについて「国会議員だけを特別扱いするのか。一般人であろうと公平平等に支援を受けられる制度に変えるべきだ」と述べ、反対する姿勢を示した。
 2人は障害者総合支援法に基づく「重度訪問介護」を利用している。自宅での食事や入浴などの介助は公費負担があり、利用者は原則1割負担となる。ただ、通勤や仕事中は事業主側が費用負担すべきだとの考えから、公的補助が適用されない。厚生労働省は議員活動中も適用外との見解を示していたが、参院議院運営委員会は30日、参院で費用負担することを決めた。
 松井代表は「参院議員は個人事業主だ。国会議員になった瞬間に公的補助で優遇されるのはおかしい」と批判した。【真野敏幸】

 はあ「議員だけ特別扱い」扱いですかそうですか…確かに一般人と比較してという気持ちは分からいでもない…だが「重度訪問介護」の制度が、当該が社会に出て働くことを想定していない、そこに「障害者は外で働いてはならない」という暗黙の拒絶が含まれている。だから、先駆者である二人は「特別扱い」…議員ってのはホント、特別な職業でかつ、政治参加の権利は皆平等で誰がなっても良いのだから、ここはドーンと国家が面倒をみる!というふうにすべきだろう。それを一般の「議員であるがゆえの特権」扱いにしてしまっているのである。
 「身を切る改革」ばかり言っているから、本質がつかめず必要なカネは払えない(払わない)、維新の体質が浮き彫りになった発言だと言えるだろう。
 山本太郎は「新選組」のネーミングを、おそらくこのような「維新」を退治するというイメージも含め採用している…本当に2人の議員には、国会内外で「維新」的なもの…生産性で人を測り、身を切る改革で必要なところにカネも出さない「貧困な政策」と闘ってもらいたいものである。

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左派ポピュリズムで何が悪い!

 山本太郎の「新選組」の躍進について付け加えると…
 私もブログ記事に山本太郎は「左派ポピュリズム政党」を目指すのか?を書いてその中で、
是非そうしてもらいたいものだ!
とエールを送った。

 選挙後に流れてるネットの記事なんか見ていると、山本太郎「新選組」は立派に「左派ポピュリズム」として位置付けられているようで、何よりだ(^^)
  ここで「ポピュリズム」が、何か悪いこと、モノのように捉えられているところもあるのだが、既存の政党が民衆の要求をすくい上げず、不満・不安が溜まっている時に、その民衆の言うことを聞く政党をつくって、何が悪いのだ!山本太郎もおそらく選挙前に開き直ったのだろう…ポピュリズム上等じゃないか!と…
 で、ポピュリズムを懸念する意見として、こんなことを言う人がいる。J-WAVE NESより…れいわ新選組の躍進の背景にあるもの…東浩紀「これからリベラルは試される」必要な部分だけ、東浩紀の発言をコピーして紹介する。
 僕としては、れいわ新選組ってかなりポピュリズム的な政党だと思うんです。つまり、「現実に実現できないかもしれないけど、そうなったらいいな」という口当たりのいい政策を使い、かなり劇場型政治を演出して、一気に浮動層をかき集めることがポピュリズムだとしたら、今回のれいわ新選組はまさにそうであって、次回の衆院選にもこの戦略を持って向かうので、今後このポピュリズムにどのように接していくのかをリベラルは試されているところだと思います。(中略)そのときにそちらに乗ってしまうのか、そこは冷静に実現可能な政策を議論する人たちを育てていく側に行くのか。これはリベラルの言論人だけじゃなくて、有権者全体が試される状況になってきたなと思います。
(中略)
 元々、自民党の長期政権の中でなぜ左派がダメだったのかと言うと、現実に実現できないようなことばかり言っていて、「とりあえず『反自民党だ』と言えばなんとかなる」という人たちだと国民から思われて、左派とかリベラルは評判が悪くなった。それに対して、1990年代初めからの政界再編の中で「そうじゃないんだ」「やっぱり政権交代をすることが大事なんだ」という流れを作っていったんですよね。そのときにもう一度、単に反対しているだけの口当たりのいいことだけを言っているだけの、そして実現できないようなことばかり並べるのがリベラルになるのかどうかを、もう一度試されてきていると思うので、ここでポピュリズムに巻き込まれないでほしいなと僕は思っています。

 東浩紀にとって「新選組」が掲げる「消費税廃止」「奨学金チャラ」「安い家賃の住まい」「最低賃金1500円」「公務員を増やす」…といった公約は「実現できない」政策なのだそうだ…「実現できそうにない政策をかかげる(新選組は)ポピュリズムだ」と言って批判・非難している。そして野党は「実現可能な」政策を掲げて、政権交代を!などとのたまう…
1.「実現可能な」保守的な政策…消費税もOK、大企業への優遇にも文句は言わない…を掲げて、自民党や維新と同じようになった野党にだれが期待するのか?
2.野党が民衆の生活を底上げする政策を提起できなかったことが、安倍長期政権、はては自民党支配を許しているという薔薇マークキャンペーンなんかの提起を知らないようだ。
 うがった見方をすれば、彼は「消費税廃止(実際できるのは消費税増税阻止ぐらい)」「奨学金チャラ」「安い家賃の住まい」「最低賃金1500円」なんていう民衆がホントに望んでいる政策、もちろん財源として「大企業・富裕層への課税強化」という政策は「実現不可能」なことというより、「実現したらアカン」ことなんじゃないか?
 ラジオ放送番組のようなサイトなので、東氏の言いたいことが良く伝わってない可能性もあるのだが、私はそのように読んだ…
 あと、実現不可能なことを掲げるのがポピュリズム…というのも短絡的だ。なぜなら右派ポピュリズムに位置付けられる「維新」が掲げる「都構想」にしろ「身を切る改革」にしろ実現は可能だし(「都構想」が実現不可能だったら、みんな一生懸命反対なんかしない)、過去に掲げてきた公務員バッシング、教員バッシングなんかも「一定の成果」を挙げている。また欧米での右派ポピュリズムが掲げる「移民排斥」「イスラム排斥」も、法律等をつくってしまえば実現は可能だ。

 まぁ、東のような「リベラル評論家」は、そのうち安倍政権といっしょに歴史のクズ籠に捨てられるのであろう…それまで、左派ポピュリズムが「できないかもしれない」公約を掲げていると非難するのであれば、ゲバラの言葉…もし私たちを空想家のようだと言うのなら、救いがたい理想主義者だと言うのなら、できもしないことばかり考えていると言うのなら、何千回でも答えましょう。「その通りだ」と。…を掲げて進もうではないか!

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してはならない改憲議論

 先日の参議院選挙で自民党は議席を減らし、参議院においても「改憲勢力」は2/3に届かなかった…が、安倍首相は改憲に前のめりな姿勢を崩していない。大負けに負けたわけではないとして、「少なくとも『議論は行うべきである』。これが国民の審判であります」などと自民党のHPに書いている。おいおい、選挙中「改憲」を争点にしたかね?どの自民党候補者が、改憲を真摯に訴えたのか?全くもってわかりません!教えて欲しいわ! 

 で、これに秋波を送るのが、国民民主党、玉木雄一郎代表である。ハフポストより…
国民民主党・玉木雄一郎代表「憲法改正議論を進める」と発言 「私ね、生まれ変わりました」 
 国民民主党の玉木雄一郎代表は7月25日、インターネット放送「文化人放送局」の番組に出演し、憲法改正議論を進める立場を明言した。
 玉木代表は、参院選を振り返り、「反省です。我々モリカケ問題(森友・加計学園問題)、国会でかなりの時間取りましたから、結果として国政の重要課題について、議論する時間が少なくなってしまったこと、それを国民の皆さんに示すことができなかったこと、これは本当に反省しなければいけないと思います。本当にお詫びを申し上げたいと思います」と語った。
 そしてこう、切り出した。
 「私ね、生まれ変わりました」安倍総理、確かに総理の考えとは違いますけど、憲法改正の議論はしっかり進めていきましょう」
 玉木代表は、これまでの国民民主党は「オーソドックスに改革中道路線できた」が、「どっか尖らないといけません」と考えていることを明らかにした。
「本来の我々の姿なんだけど、あんまり遠慮せずにね、これからの日本にとって必要だと思うことは、バシバシ言うことで、憲法の話もね、我々としても憲法の改正議論を進めていきますし、安倍総理にもぶつけますよ。だから安倍総理にも受けとってもらいたいですよ。秋波を送ってくれているのは新聞で見たんですけど」と続けた。
 ここで進行役の生田よしかつさんから「下手するとさ、一本釣りされちゃうよ」と問いかけられると、
「一本釣りされたら意味がないんですよ。細野(豪志)さんみたいになっちゃうんで」と答え、「組織として一つの考えをまとめてね、党と党として、最終的には党首と党首として、話をさせてもらいたいですね」とした。
「私たちは憲法議論しっかりやります。総理の4項目には必ずしも賛成ではありません。ただ憲法議論は国の最高法規ですから、やりましょう」
 時事通信によると、安倍首相は参院選で憲法改正発議に必要な3分の2を改憲勢力が割り込んだことを踏まえ、憲法改正に向けて、国民民主党側に協力を呼び掛けているという。(以下略)

 国民民主党も「野党共闘」に乗っかている以上、この発言は波紋をよび、今火消しに躍起になっている状態らしい…だが党の方針として「憲法論議」をきちんとやりたい…という一つの立場に立ちたいと言うのも理解しよう。しかしだ。
 そもそも安倍政治で、憲法の理念をないがしろにして、安保法制や共謀罪法等の憲法違反の法律の強行採決を繰り返している…安倍も自民党も、憲法が行政や国会議員、裁判所等の「権力をしばるもの」であることを全く理解していない中、安倍による憲法改正、改憲(壊憲)は許さない!と現在やっている。そして今回の選挙で議席を減らしたとはいえ、未だ安倍政治は続いているのである。こうゆう中で、「憲法の議論」「改憲の議論」をするとどうなるか?
 議論の場を設け、整備した…場はつくっても、その議論の中身が尊重されることはない、せいぜい自民党改憲案への少数意見として、刺身のワサビのごとく添えられるだけだ。刺身の中身は変わらず「強行採決」される…だが、野党側が「議論」に加わったとして、それには民主主義的装いが加えられるだけだ。
 要するに今の情勢で「改憲を議論すること」は、そのまま安倍に押し切られることしか意味しないのである。憲法の議論をしたいのであれば、立憲主義に基づかない安倍のような連中が政権の中枢に居座っていることをなんとかしないとダメなのだ。安倍政権を打倒し、安倍に連なる連中をギタギタのぐっちょんぐっちょんに粉砕しない限り、憲法議論、改憲議論などしてはイケナイのである。

 玉木代表も含め、いわゆるリベラル側にもこういった「情勢」を理解してないヤツが沢山いて、平気で独自の憲法案なんかや、憲法議論の必要性を訴えているのは困ったものだ。あんたの理想は、安倍の前では確実に吹っ飛ぶ!ということが、全然頭の中にない「お花畑」なのである。
 リベラル「改憲派」は、安倍打倒をしてゆっくり憲法の議論が出来るまで、自らの改憲案なんかは封印しておくべきなのである。

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新人女性候補を比較してみた

 参議院選挙大阪編のつづき…
 選挙で大勝した維新の2候補のうち73万票を獲得してトップ当選したのは、新人の女性梅村みずほ氏である。維新公認が決まった時も完全に「誰それ?」状態の、知名度、地盤一切なしの人だ。もっともトップ当選できたのは、維新の組織票を確実に回しているからであって、2位現職の東氏は66万票、前回選挙でも維新は2位、4位を73万票、67万票ときれいに分けている。
 ただ、いくら組織がしっかりしていても、候補者の素質が悪ければみんなそっぽ向くのは、先日の衆議院大阪12区の補欠選挙で自民党候補をみればはっきりする。そこでどんな候補だったのか、HPとユーチューブで拾える街頭演説をチェック…ついでに立憲民主党から立候補した、こちらも無名の新人女性、かめいし倫子氏とも比較してみた。
 梅村氏の売りは「お母さん目線の政治」だそうで、最近まで「無党派層」「政治的無関心層」だったそうな…「維新」と出会って考え方に共鳴し、公認を得て立候補したとのこと。フリーアナウンサーをやっていたこともあって、演説、しゃべりはまず及第点をあげられる。消費税増税をやる前に、維新が大阪でやってきた「身を切る改革」を国もやるように訴え、そして教育無償化等の政策に取り組むと訴える。「身を切る改革」の中身や金額はともかく(維新が国政選挙で訴える場合、議員歳費が高い…一人22,000万円だ…ということをやり玉にあげるのだが、衆参両院合わせて713人の議員歳費を1,000万円削っても、71憶円にしかならない。高速道路工事が1㎞できるかどうかの世界である)それなりに筋は通っている。また街頭演説では、自分の日常的な”思い”を聴衆にぶつけて共感を得ようとする姿勢が見られた…はっきり言って「庶民受け」するようなタイプである。ただ本人のプロフィールその他をみると、フリーアナウンサーという職業も含め、決して普通の庶民にカテゴライズされる人ではない。また政策については、自分のというより「維新」の政策を支持して下さいと訴えている…投票行為も、自分にというより維新にという感じで訴えている。逆に言うと「維新ブランド」のおかげで、自分が国会議員の候補者になって、ここでしゃべっている、というような姿勢が見られる。ある意味「オレが、ワタシが!」と変に気合が入っている候補者よりも謙虚に感じられるだろう。また維新全体のやり方であるのだが、大阪から「改革」を行うこと、東京でなく、大阪に党本部があることを売りにして、大阪人の「ナショナリズム」をくすぐっているのはいつもの通りであろう。
 対するかめいし氏は、演説、しゃべりは及第点だが、「庶民受け」というにはやはり弱い。弁護士、それも刑事被告人の弁護をしてきた、その方面で実績をあげているのが実績であっても、なかなか庶民にとっては「何それ!」の世界だしなぁ~
 政策のうち特徴的なものは、選択制夫婦別姓の導入と同性婚の実現である。その他、消費税増税反対、財源は税制を見直して富裕層や大企業から取ること。賃金を上げる、最低賃金を上げて、フルタイムで働けば年収300万円になるようにする、教育や子育てに投資する等、薔薇マークキャンペーンの主張に近い(ただし「薔薇マーク認定」は受けていない…アンケートに回答していないのかもしれない)リベラルな価値観と民衆のための経済政策を、淡々とだがしっかり訴えていると感じた。ただし直接、安倍政権や自民党、はては維新の「身を切る改革」への批判めいたことは言わず(そうゆう事は共産党のたつみコータロー氏に任せたか?)本人も「あまり批判はしたくない」などと言っている。そのへんが立憲民主党の弱さなのかも知れない。

 ざっくり言うと、梅村氏は「ふんわりとした一般庶民、大衆」向け…その大衆には様々な人がいるのだが、最大公約数を獲得するという感じだ。対してかめいし氏は、夫婦別姓にしたい人、同性婚を求める人、非正規労働者で生活が苦しい人…といった、個々の問題の対象者を向いている…総花的に「リベラル」になるのだが、いかんせん最大公約数を取りに行くというものではないので、なかなか無党派層、政治的無関心層には広まりにくいだろう。

 では「維新」の真似をすれば勝てるのか?よく「維新」の手法に学ぶべき…というのがあり、それはそれで一定正しいのだが、一派庶民、大衆の最大公約数を目指したあげく、主張や語り口が維新と似たり寄ったりになったり、自己のやりたいこと、理念を押し殺したりしては意味がない。立憲民主党は立憲民民主党の、かめいし倫子はかめいし倫子の主張、訴えたいこと、他の党や候補者の違いを出しながら、どう訴えていくのか!ということを常に考えていかないといけないのが選挙戦である。そしてそうゆうプロデュースが上手いのが「維新」の強みなのだろうとも思った。

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自民党が凋落した大阪

 先日行われた第25回参議院通常選挙の、大阪府選挙区の状況を見てみよう…まず自民党だが、太田房江、元大阪府知事という知名度、実績等申し分のない候補者を擁立しながら、56万票の4位当選である。前回、前々回で自民党は76万票、82万票をとっていたのだが、前回から20万票も落としている。大阪府選挙区も投票率は49%程度と落ち込んでいるが、ポイントで―3.6ポイント、減った投票数は26万票くらいだから、組織票の自民党としてはすごく減っている。
 対して維新のほうは、前回が2人合わせて140万票、今回も2人合わせて139万票と堅実だ…だが、総体として増えたわけではない。前々回の東とおる氏1人の得票は106万票、それに保守の「みんなの党」や「新党大地」の票を合わせても127万票となる。このことから、維新は6年前にすでに100万票超え、3年前に140万票もの票を集める力を有しており、これは最近に始まったわけではない。また今回自民党の票が維新に移ったわけでもなかろう。仮に自民党支持が維新支持に移っていたとしても、同じ分だけ維新を支えていた浮動票が維新不支持にまわったとも考えられる。
 とりもなおさず、大阪の自民党の凋落はすさまじい…本当に体力を無くしているようだ。自民党大阪府連も凄い危機感を持っているだろう。維新ができて大阪で天下を取ってから10年、組織が維新に取られ、また「身を切る改革」その他で体力が弱ってきた、それが今年になって露呈したのが、春の大阪府・市長ダブル選挙の敗北であり、今回の4位当選なのだろう。

 減らしたのは自民党だけでなく、公明党もそうだ。今回は現職の杉ひさたけ氏が59万票の3位当選…だが前回は68万票、前々回の杉氏は70万票である。前回より9万票ちかくも減らしている。今回、なぜか維新を意識して「身を切る改革…議員報酬20%返上」なんてことを訴えていたのだが、響かなかったようだ。ともかく組織票が命の公明党も減らしている、創価学会の掲げる理念と、現実の公明党の差がじわじわ来ているのではないだろうか。
 ただそうは言っても、「新選組」から野原ヨシマサ氏という「刺客」を放たれた東京都選挙区では、公明党の山口代表は82万票とっている。公明党は前回が77万票、前々回も80万票とっているから、イザと言う時の「締め付け」はまだまだ効くのであろう…ちなみに野原氏は21万票で、当選はしないものの地盤も知名度もない割には得票しているが、公明党に仏罰を与えるには至らなかった。

 対する立憲野党側だが、共産党たつみコータロー氏は38万票、前回は45万票も撮っているが、7万票も減らしている。前々回のたつみ氏は46万票だから、こちらも今回ガクンと落ちている。立憲民主党のかめいし倫子氏は36万票、国民民主党の13万票を合わせると49万票である。民主党・民進党の前回、前々回の得票は35万票、34万票だから、旧民主党の得票と考えればすごく”躍進”した!もっとも前々回は政権をうしなって直後、前回の現職は保守的なヤツだったので「安倍政権を許さない!」人たちからは人気が出なかったわけだから、知名度、地盤なしかつ投票率が下がって36万票を獲得したかめいし氏とその選対は大したものである。逆に共産党は前回、前々回は民主党・民進党に期待できない人の「受け皿」として得票もあがっていたのだが、今回は票も大幅に減らして、共産党「組織」の凋落が伺えるかもしれない。もっとも2010年は共産党の得票は37万票、前回、前々回が「民主党支持」から流れてきていた特殊情況が、ようやく今年になって「解消」されたとも解釈できよう。ただ立憲民主党、かめいし氏の”健闘”については、安倍打倒のため立憲野党の議席を守る!という大目的において、戦略眼のない投票行動をする人が相変わらず多いということも言えそうだ。

 得票数の推移ををざっとみるだけでも、今後の課題も見えてこよう…維新は強く、今旋風を起こしているようだが、大躍進しているわけではない。組織としては3年前にほぼ固まっているのだろう。自民、公明は組織が弱っている、これはチャンスだ!だがこちらも共産党の組織が凋落している…力量のないところで、野党側が多数候補者を立てても勝てない。府知事・市長のダブル選挙でたたかえなかったことも踏まえ、きちんとした統一戦線、それも「リベラル」「左翼」の中で自己満足するものでなく、きちんと無党派層に訴えるものをつくらないとダメだ!ということである。

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参議院選挙終了、大阪は残念だが…

 参議院選挙が昨日行われた。大阪選挙区では定数4名のうち、維新が1位、2位を占め、公明、自民の候補も当選した。立憲野党側は共産党のたつみコータロー氏が落選し、議席がなくなった。立憲民主党の亀石候補もかなり得票しているので、やはり「野党統一候補」的にやらないと、維新にも自民にも勝てないということが浮き彫りになったわけだ。
 みんな注目!「新選組」は比例で特定枠の2名…重度身体障害者のふなごやすひこ氏、木村英子氏が当選した!国会に堂々と、電動車椅子(かなりハイスペックなやつだろう)かつ介護者・介助者をつけて行くことになる。国会から、日本の障害者政策が大きく変わるだろう。代表の山本太郎氏は当選とはならなかったが、90余万票を集めた堂々の「落選」である。「新選組」は政党要件も満足することになり、晴れて「政党」としてマスコミ等にも扱われることになった。なお、東京選挙区で沖縄の創価学会員、野原ヨシマサ氏は落選したが、公明党の山口代表はどれだけ「仏罰」を受けたかどうかは分からない…「新選組」についても後に語ろう。
 社会民主党はかろうじて比例で1名当選、また政党要件についてもそのままという結果になった。沖縄の仲村みお氏、大阪の大椿ゆうこ氏は残念ながら及ばなかった。
 沖縄では「オール沖縄」の高良鉄美氏が6万票もの差をつけて当選した。8時の早い段階で当確が出た!また「辺野古新基地建設反対」の民意が示されたわけだが、それでも安倍政権は基地建設を止めない!3年前の選挙では伊波洋一氏が当選を決めた翌日、高江ヘリパッド建設工事に入るという暴挙もやっている。この悔しさを忘れず、ますます現地および県外でのたたかいをすすめていこう!

 大阪では残念だったが、自民党は66議席から57議席へと大幅に減少し、「改憲勢力」は3分の2に届かなくなった…政権をゆるがすほどでないが、自民党が選挙で勝てなくなっているのである。比例の得票数も落ちているようだ…「まっぺん」さんがMLで流した意見では、投票率が下がっているのに自民党が後退し、野党が前進している…これは自民党の組織票が減少し、浮動票が拡大しているのでは?ということだ。
 いろいろ分析してみないと何もいえないのだが、大きな問題提起ではないだろうか…大阪ではその浮動票が、さしあたって維新に流れているとも考えられるが…そこに希望がみえてくるのだろう。

 詳細はまた別途…今日はこれでおしまい!

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植民地支配を居直る河野大臣の無礼発言を糾弾する!

 金曜日の出来事であるが、大切なことなので記事にする。Y!ニューステレビ朝日
河野大臣「極めて無礼」徴用工問題で韓国大使に
 元徴用工訴訟を巡って日本政府が要請した仲裁委員会の開催について、期限の18日までに韓国側が回答しなかったことを受け、河野外務大臣は「極めて無礼だ」と韓国大使に抗議しました。
 (政治部・山本志門記者報告)
 韓国のナム大使が韓国側の提案を説明すると、河野大臣は通訳に割って入って強く抗議しました。
 河野外務大臣:「ちょっと待って下さい。韓国側の提案は全く受け入れられるものではない。国際法違反の状況を是正するものでないということは、以前に韓国側にお伝えをしております。それを知らないふりをして、改めて提案するのは極めて無礼でございます。また、この旧朝鮮半島出身労働者の問題を他の問題と一緒にあたかも関連しているかのように位置付けるのはやめて頂きたい」
 そのうえで、河野大臣は「韓国側が国際法違反の状態を野放しにせず、直ちに是正措置を取ることを強く求める」と強調しました。今後、日本側は国際司法裁判所への提訴なども視野に、韓国側の対応の変化を促していく方針です。韓国側は日本の輸出規制を巡っても強く反発し、日韓関係は出口が見えないまま悪化の一途をたどっています。

 外交の場で、大使を呼び出したあげく、通訳を遮って「無礼」者呼ばわりするとは…河野太郎に外務大臣の資格なし❗なのであるが…
 それ以前に、一方的に韓国側を「国際法違反」として、それが解消されない提案を再度持ち出すのは「無礼である」と切り捨てている点は、きっぱりと批判しておかなければならない。
 以前にも書いたと思うが、個人の請求権については日韓条約・および日韓請求権協定でも消滅していない、請求できる…というのが、日本政府も含めた法解釈なのである。だから韓国の裁判所が加害企業に対し、元徴用工へ保障せよと判決を出すのは間違っていないし、それを出したからと言って国際法違反にはあたらない。 
 だが日本政府・安倍政権はこの徴用工判決にむき出しの敵意を現し、依然として「日韓請求権協定で解決済み」との態度を崩さず「韓国は国際法違反!」「韓国は約束を守れない国だ!」などとマスコミも一緒になってキャンペーンしている。
 そもそも植民地支配をして相手に一方的に苦痛を与えておきながら、民衆から補償要求が出てくればその都度「日韓条約で解決積み」とかぬかして門前払いをし、一切応じないという態度のどこが「未来志向」なのだろうか。
 
 現在、日韓関係は半導体製造に係る化学物質(戦略物資とされる)の輸出手続き強化(実質輸出規制)の問題もある。これだって戦略物資が朝鮮、もしくは他の国連決議制裁下にある国に「横流し」されているという疑惑があるので、韓国を「ホワイト国」から外すとされているのだが、肝心の疑惑の内容は日本政府からいっさい説明がない…饒舌な菅官房長官も、なんら具多的な話をしない…当初はこの規制強化も、徴用工判決に対する制裁措置だと言われていた(右の界隈では、こうした化学物質の規制が韓国産業に打撃を与えることを真面目に検討していたようだ)…G20後、突然日本政府は規制強化に乗り出すと発表し、韓国への「圧力」路線を強め出した。
 うがった見方をすれば、経済的な成果が何もなかった、ボロが出だした安倍政権は、参議院選挙を闘うにあたり乾坤一擲!?原点に戻って歴史修正主義、反韓国・朝鮮政策を打ち出し、ネトウヨも含めた保守界隈…でもって、反韓国の”世論”も、今や十分一般社会に広まっている…の支持をとりつけようとしている。河野大臣の「無礼」発言も、その一環で韓国には強気でいくぞゴㇻァ~!を展開しているのではないか。
 それにしても…トランプ米大統領には(というか、歴代米政権には)こびへつらい、イージスアショアやF35戦闘機100機を言いなりで爆買いし、実際に民衆が困っている日米地位協定の見直しも一切しないくせに、韓国・朝鮮には居丈高にふるまう…日清・日露戦争時にもあった、派遣国にはこびへつらい、周辺諸国に威張り散らす番犬帝国主義の、哀れで惨めな態度である。

 安倍を支持する世界では「外交の安倍」なんだそうな…国会でピンチになると外遊と称して逃亡し、あちこちでODAその他をばら蒔いて「何かやってる」感だけ出している安倍晋三…しかし対米ではトランプのご機嫌をとって武器を爆買いしても、貿易交渉で何か後ろ暗い密約をしてきたようで、選挙に影響がでるから選挙後に発表する有様。ロシアとは「北方領土返還」「平和条約締結」交渉が暗礁に乗り上げる。朝鮮とは拉致問題が一切進展せず、圧力一辺倒でやってるうちに、南北および米朝交渉が進展し、蚊帳の外になる…そして韓国とは連携しないとイケナイにもかかわらず無礼者扱い…これのどこが「外交の安倍」なのか❗

 植民地支配を居直る河野大臣の無礼発言を糾弾するとともに、まともな外交をやらない、できない安倍政権を打倒しよう!

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「検証温暖化」を献本してもらいました

 去年の今頃はメチャメチャ暑かったが、今年はまだ梅雨も明けておらず、ずいぶんマシだ。それでも蒸し暑い…
 さて暑い夏といえば、地球温暖化、温暖化対策といえば、二酸化炭素排出量削減…政府は、企業は、政治家は、温暖化対策に取り組め!という人びとの声も強い。実際、先のG20大阪サミットにあたって、市民団体が各国首脳に温暖化対策に取り組めとアピールしたり(こうゆうのって、若い学生なんかがよく参加してたりする)、G20に反対する側も、温暖化対策、気候変動対策に取り組めとアピールしたりする。
 地球の気温が産業革命以降、急速に上昇している…というのは観測上あるものの、実は産業革命以前の地球が「小氷期」にあって寒すぎた…というのが実際である。そして第二次大戦後、産業の復興により二酸化炭素排出量は増えたにもかかわらず、気温は低下傾向を示した…70年代後半には「地球は寒冷化し、氷期に向かう」なんてことが真剣に語られていたのである。
 このように地球温暖化とその原因としての、人為的に排出された二酸化炭素が大気中に溜まって温室効果を起こしているから…ということをず~っと批判してきたサイト環境問題を考える (本ブログ横の地球アイコンをクリックしても開くよ)の管理者、近藤邦明さんから、このたび「検証温暖化 20世紀の温暖化の実像を探る」を献本していただきました。
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HPより
2019年7月10日発売
シリーズ[環境問題を考える]5
検証温暖化
20世紀の温暖化の実像を探る
(269頁 ¥2,500)
不知火書房 TEL 092-781-6962
      FAX 092-791-7161

 本ホームページで行ってきた『人為的CO2地球温暖化仮説』の妥当性を検証する議論の内容をまとめた書籍を刊行することになりました。
 本書では、先入観を持たずに初等中等教育において理科教育を受けた平均的な日本人の知識に基づいて、20世紀に観測された気温変動の実像を明らかにすることを目的にまとめたものです。
 人為的CO2地球温暖化仮説を支持する東京大学IR3S/TIGS叢書No.1「地球温暖化懐疑論批判」や国立環境研究所のホームページの解説なども紹介しながら、客観的な事実によって「20世紀温暖化の実像」を浮き彫りにします。

 初等中等教育において理科教育を受けた平均的な日本人の知識に基づいて…とあるので、基本的に読みやすい本ではあるのだが、それでも「理科教育」で出てくる数式が並んでおり、解説には時間がかかろう。ざっくり言うと、産業革命以降、人為的に排出されたCO2が大気中に半分ぐらい蓄積して、それが温室効果を起こして温暖化している…という理論は間違っている❗ということなどをきちんと証明している。
 こういった理論は「(温暖化)懐疑論」としてひとくくりにトンデモ扱いされ、まともな温暖化批判に対して天下の東京大学の先生であろう者がトンチンカンな反論をしていることに気が付かないお粗末な現状を撃つ本でもある。
 著者の近藤さんとは何回かメールのやり取りもしている…長年、自信のホームページで、地球温暖化とその対策(二酸化炭素削減)の虚妄性について発信してこられたのだが、いつまでたっても正論が浸透せず(それどころか正論を排除したり、データをいじくったりすることも”温暖化業界”はやっている)、地球温暖化とその対策を巡る世論は誤った方向にドンドン進んだままである。私のような「過疎ブログ」の管理人にまで本書を2冊も献本していただくというありがたい行為も、なんとかこの間違った世論、方法を正して欲しいという気持ちの表れであろう。
(正直、高価な本を2冊もいただいたので1冊、有効な譲渡先はないだろうか…前進社関西支社ではアカンだろうが、社会運動情報・阪神 さんなんかどないだろう?)

 また本のこまかなレビューも、おっつけやっていきたい…今事情があって、菅孝之の「天皇制と闘うとはどういうことか」(彩流社 2019年4月)を読み進めているので忙しいのだが…
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 話をG20反対集会における、インドネシアの石炭火力発電開発に反対するための論理は、石炭火力発電所が二s中単組を大量に放出するからではなく、石炭火力発電、石炭採掘等に伴う開発行為そのものが、そこに住む人々の暮らしや生活環境を破壊するから…ということでなくてはならないのである。

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ホルムズ海峡有志連合を注視し、護衛艦派遣に反対しよう!

 参議院選挙の陰に隠れてあまり話題にされていないが、中東・ホルムズ海峡が”キナ臭く”なっている。安倍総理が「子どもの使い」でイランに赴いた直後、何者かが日本のタンカーを「攻撃」した(船籍は日本ではないのだが、日本の商社が運行に関わり、日本向けの資材を運搬していた)。どこの犯行かは分からないので何とも言えないが、米トランプ大統領が一方的に、イランとの核合意の枠組みから離脱し、イランへの経済制裁を強めている中、ホルムズ海峡でタンカーが攻撃されるという事件も相次いでいる。
 そんな中、10日のNHKはこのように伝えた…
ホルムズ海峡の安全確保へ アメリカが有志連合の結成を検討
 アメリカ軍の制服組トップは、ホルムズ海峡の安全を確保するため、同盟国などとの有志連合の結成を検討していることを明らかにしました。
 トランプ大統領は、日本など石油を輸送する国々がみずから自国の船を守るべきだという考えを示しており、今後、各国にどのような要請をするかが焦点になります。
 AP通信などによりますと、アメリカ軍の制服組トップ、ダンフォード統合参謀本部議長は9日、記者団に「ホルムズ海峡と周辺の海域で航行の自由を確保するため、連合を結成できるかどうか多くの国と連絡をとっている」と述べました。(以下略)

 またぞろ、国連とかの枠組みとはなんら関係なく、アメリカが軍事行動をとろうとしているわけだ。いくら「自国のタンカーを守る」といういう大義名分があろうと、いやむしろその大義名分こそが問題なのだが、遠く中東で軍事行動を起こす理由にはならない。
 トランプ大統領は朝鮮半島においては「平和の使者」のように振る舞っているが、中東、イランにおいては戦争の放火者として振る舞っている…この本質を見落としてはならない。

 一応、昨日の時事通信の報道では、日本政府は慎重に検討するとしている…Y!ニュース
ホルムズ派遣、慎重に検討=課題山積、参院選後判断か-政府
 米国が中東ホルムズ海峡などの海上警備のために提起した有志連合をめぐり、日本政府が慎重に対応を検討している。
 自衛隊法に基づく海上警備行動など自衛隊派遣の根拠がいくつか取り沙汰されているが、実際に派遣するとなれば詰めるべき課題は多い。政府は21日投開票の参院選後に何らかの動きに出るとみられるが、対応次第で世論の反発も想定され、難しい判断となりそうだ。
 「米国をはじめ関係国と連携し、中東地域の緊張緩和、情勢の安定化に向けて外交努力を継続していきたい」。菅義偉官房長官は12日の記者会見で有志連合への対応を問われ、こう述べた。米国からの打診に関しては「さまざまなやりとりをしているが内容は控えたい」と否定はしなかった。
 自衛隊派遣根拠として現時点で比較的可能性が高いとみられているのが、自衛隊法が定める海上警備行動だ。日本船籍や日本向けの荷を載せた船舶などの護衛が可能で、付近を航行する不審船への立ち入り検査もできる。ただ、日本に関わりがない外国船は対象外。武器使用も正当防衛などに制限され、米国が想定する「有志」としての活動要請に応えられない可能性がある。
 ソマリア沖・アデン湾では現在、海賊対処法に基づき海上自衛隊の護衛艦などが活動している。同法を根拠とすれば、日本関係以外の船舶の護衛も可能だ。しかし、取り締まり対象は金品など狙う海賊に限られ、軍艦など外国政府の管理下にある船による脅威には対処できない。
 2016年施行の安全保障関連法も派遣根拠になり得る。ホルムズ海峡の状況を「わが国の平和および安全に重要な影響を与える事態」である「重要影響事態」と認定すれば、米軍や有志連合参加国への後方支援ができる。国連決議に基づき各国が平和と安全を守るために有志連合に参加する場合も「国際平和共同対処事態」として後方支援などが可能だが、いずれも国会承認が必要で実現のハードルは高い。この枠組みでの派遣では、警護活動を担えないのもネックになる。
 安保法制で道を開いた集団的自衛権の限定行使も理論的には可能との見方もある。ただ、国家間の武力衝突が起きていなければ、行使の要件である「存立危機事態」と認定できない。
 新たに特別措置法を制定する方法もあるが、特措法を成立させるまでにはかなりの時間を要するとみられる。自民党ベテラン議員は「現行法体系では対応できない。特措法しかないだろう」と話す。とはいえ、安倍政権は「安保関連法により、あらゆる事態に切れ目のない対応が可能」と訴えてきただけに、特措法をつくろうとすれば世論の反発も予想される。

 いろいろ書かれてはいる…野党、立憲民主党や共産党・社民党なんかは「現行法で派遣は困難」など主張しているようだが、問題が「タンカー、シーレーン防衛だぁ!」となると、法の隙間を狙った強引な護衛艦派遣や、法改正・特措法の強行採決による派遣もあり得る…それに対抗できるのか❗
トランプ大統領のイラン敵視・攻撃の目論みを弾劾しよう。ホルムズ海峡への有志連合を注視し、海上自衛隊の派遣を阻止しよう❗
参議院選挙に勝利し、安倍政権を打倒しよう❗

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