設計変更を許すな!奥間政則さんの学習会
昨日設計変更を許すな!大阪アクション学習会に参加してきた。講師は奥間政則さん、PLP会館4階の中会議室で、40人ぐらいの参加者であった。奥間さんは今日の昼に、西宮でハンセン病問題についての講演を行って来た…関西にしばらく滞在し、10箇所ぐらいで講演行脚を行うとのことである。
奥間さんは配布された資料に、表紙がないことを詫びられた後(主催者側に送付し忘れたとのこと)、今年の2月に「高江の北部訓練場に侵入した」と言う容疑で「刑特法違反」逮捕されたいきさつについて説明された。この弾圧により、奥間さんの持っているパソコンや携帯が押収され、ごっそり資料を抜き取られている…奥間さんが様々な専門家と繋がり、どんな”情報”を共有しているのか、権力側はそれが知りたかったのでは?と観ているそうだ。パソコンとかは帰って来たのだが、どんな”細工”がされているか分からないので、新しいパソコンとかを揃え、メールアドレス等も変えたとのことである。もちろん高江での「刑特法」違反逮捕は、異例の「通常逮捕」でもあり(「刑特法」違反は通常、現行犯逮捕、米軍施設内に侵入したことを現認されて逮捕となる)、辺野古・高江で先鋭的に闘う部分への「萎縮」を狙ったものであるとの指摘もされていた。
奥間さんは続いて、ドローンを使った基地建設現場などの空撮「沖縄ドローンプロジェクト」や、土木技術者としてのものの見方で、専門家と連絡を取り合い、基地建設反対運動を続けていることを説明した。ドローンで撮影した多くの埋め立て現場や土砂搬出現場の写真が紹介される共に、「ドローン規制法」では、日本の自衛隊施設26か所のみが”規制”されているだけであり、米軍施設は「米国領土」なので日本の法律で規制できずグレーゾーンになっていること、もちろん「基地建設現場」も規制されているわけではない。また、陸上からドローンを飛ばしていると、地元の人間が”通報”するのであろうか、警察が職務質問にやってくること。宮古島のレーダー基地を空撮していると、電波が強すぎてドローンが墜落したこと、また高江のG地区、H地区のヘリパッドがほとんど使われず、猪が地面を掘った後が見られることなどが紹介された。
沖縄ドローンプロジェクトに関しては、「森の映画社」と共同で「ドローンの眼」という冊子とDVD(上映権つき)が発売されている。冊子は1冊千円、DVDは2部構成の1時間モノが1万円、14分の「辺野古新基地建設の問題点」が2千円である。冊子のほうは、すごく立派で内容も豊富であり、お買い得だ!
奥間さんは、技術的なことについて理詰めで反対していく必要があるとして、得た情報を琉球大学の加藤名誉教授や、新潟大学の立石名誉教授など、多くの専門家に流している。そこから辺野古・大浦湾には活断層が2本あるのでは?ということが明らかになってきているのである。彼らは地質学の専門家であるが、彼らが編成した「辺野古調査団」には、名前等は出せないが軟弱地盤の専門家(土木技術者?)も存在しているとのこと。なお活断層の現地調査では、ドローンも活躍してどのくらいの地盤の隆起があるかも調べられている…凄いぞ、ドローン!
こういったことがアメリカにも伝わり、ついに議会が動き出したことも紹介された。6月25日の琉球新報・沖縄タイムスの報道によると、米議会が辺野古の活断層や軟弱地盤を懸念し、国防長官に改善案などを盛り込んだ報告書を提出させることを「国防権限法案」に盛り込み、下院小委員会で可決したのである。
奥間さんはパソコンに様々なデータを入れて持ち歩き、講演の際にはあっちこっちのフォルダを開いて説明を続けるので、いつものことながら際限がなくなる…とりあえず1時間半ほど講演していただき、その後の質疑応答の中で、辺野古で行われる地盤改良工事、サンドコンパクションパイル工法とサンドドレーン工法について説明された後、集会を終了した…終了にあたっては、8月23日(日)に大阪アクションでは北上田毅さんを呼んで、同様に辺野古埋め立て設計変更の問題点について講演する予定であること、沖縄県に提出された設計変更は公告縦覧されるから、そこに反対意見を送り、世論を盛り上げて辺野古新基地建設を止めよう!と主催者あいさつがあると、奥間さんは「南西諸島の自衛隊配備も止めましょう!」とクギを刺された。
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