かくめいのための理論

MMTが「正しい」ことこそが間違いなのだ!

 「新選組」から比例代表で出馬した、太西つねきという人がいる。もともと「フェア党」という政治団体を作って、いやその前はJPモルガン銀行やバンカース・トラスト銀行といった外資で金融の仕事をしていた人だ。当然、山本太郎氏は「経済のプロ」として彼を引っ張り出してきたのだと思うが、その経済思想、政策はどんなものなのか?ということは動画ばっかりで紹介されているので、判断していなかった。
 そこに長州新聞が、大西氏が広島で行った選挙講演会の文字起こし記事太西つねき氏(れいわ新選組)の演説を文字で読む 現代社会が抱える金融システムの不条理をネットに公開している。すごく長いのだが、多くの人が読む「人気記事」のようだ。最初のほうは高度成長、バブル崩壊後の日本経済状況等の説明なのだが、まんなかぐらいからキモに入って来る。

 銀行の信用創造…すなわち「借金でお金をつくる!」ということについて説明がなされる。銀行は人から預金を受けると、その中から預金準備金(ここでは仮に1%としている)を日銀に預ければ、預金を右から左に貸し出すことができる…この方法で次から次へと「お金をつくる」ことが出来る…預金準備金が仮に1%だとしたら、元金が100万円あればそれを1%で割った1億円までお金をつくることができるのだそうな!
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 これを太西氏はこう言う
 これが意味するものは、現代のお金はほとんどが借金で生まれているということだ。だからみんなが借金を返してしまえばお金が消える。つまりみんなが借金を返してはいけない仕組みなのだ。ただ、だからといって銀行からお金を借りて「お金を返したらお金が消える仕組みだから返さない」といっても銀行は納得しない。必ず返せという。だからみんな毎月返済する。その分お金は消えている。でもお金が減らないのは、その分誰かが借りているからだ。誰かが返せば、誰かが借りて新しいお金を生むという自転車操業だ。返した分、誰かが借り続けなければいけない。
 で、日本の場合、マネーストック(お金の総量)はバブル崩壊後ぐらいまでは民間の貸し出しによって支えられてきたが、その後は民間の貸し出しが鈍り、代わって国債によって支えられるようになる。
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 そして太西氏は 
 現代貨幣理論とは、政府が借金をしてお金を発行し続ければいいという話だ。まさに日本が数十年間やっていることだ。必ずこうなる当然の帰結だ。政府の借金でお金を発行し続けたのだから--。そうでなければ回らない金融システムだ。民間の信用創造、民間の借金によるお金の発行は必ず頭打ちになる。地球は一個しかないのだから、経済成長は必ず止まる。お金と借金を増やし続けるようなことが続くはずがない。この金融システムを維持するために誰かが借金をし続け、お金を発行し続けなければ立ちゆかない。最後まで借り続け、1円も返さなくても借り続けられる政府が借金をし続けてお金を発行し続けなければ、今の金融システムを維持する方法はない。
 だからMMTとは、この仕組みをただ単に認めたということに過ぎない。仕組みの結果を認めただけで解決策ではない。そのままそれをやればいいという話ではない。私のことをMMT論者だと誤解している人もいるが、それは間違いだ。

 要するに、信用創造があるので自国通貨を発効できる政府がいくら自国通貨を発行しても大丈夫というMMTは正しい、成立しているのだが、それを成立させている金融システムそのものが間違っている!ということを言っているのである。
 なにが根本的な問題なのか。それは、借金でお金を発行する仕組みそのものだ。このまま借金を続けることは大きな問題があり、政府の国債のもとに年間9兆円もの利息を発生させている。利息とはお金を持っている人がお金を増やす仕組みだ。持っていない人にお金を貸してもっとお金を貰う。年間9兆円だ。日本政府の国債のもとに30年間で300兆円以上の利息が発生している。つまりそれだけお金を持っていない人からお金持ちに所得が移転されているという話だ。なぜお金という公共のもの(それがなければ経済が回せないもの)をつくるのに利息が発生し、その利息が富める者を富ませ、貧しい者から奪い続けるのか。こんなものは社会にとって意味がない。

 社会にとって意味がない…そう、お金だけが沢山、社会にあっても意味がない…逆にお金がなくても生産がきちんと行われ、生産物が必要な人に必要な時に必要なだけ届けば、社会は成り立つ。みんな生きていくことが出来る。
 MMT「理論」で国債を発行して、流通手段としての「お金」を貧困にあえぐ人にバラまけば、その時はそれでうまくいくかもしれないが、最終的には「富める人」のところに利子として還流する…そしてその利子は、それが払えないことを理由にした会社倒産等により、生産そのものをぶっ壊すのである。

 そして太西氏は、「借金でお金をつくる」システム、金融を改造して「価値を作るためにお金をつくる」ということを提案している。その前段として例えば、政府通貨・紙幣を発行して、借金をチャラにする(そうすると市中に出回る「お金」は消えてしまうから、現行の金融システムは崩壊する)というようなことも考えている。もちろん、そうゆうことをやろうとすれば現在の金融資本・資本主義社会を真っ向から否定し、対決することになるから、彼の考えていることは権力とって、革命的にやらざるを得ないだろう。

 なんか凄いぞ、大西つねき氏…「ケインジアン」がMMTでお金を作って「有効需要」を作り、今のまま社会を動かせばエエと考えているのに対し、MMTは現状を正しく説明はしているけれど、それが成立している社会そのものが間違っているのですよ!と訴え続けている…内容はマルクスとは違って、金融の世界からの切り込みなのであるが、すごく革命的だ。

 で、薔薇マークキャンペーン で10月4日(金)18:00~エル大阪で、松尾匡氏と大西つねき氏のコラボイベントをやるそうだ(また別途案内が出るだろう)…革命的太西つねき氏が、ケインジアン松尾匡氏をコテンパンにやっつけるのか!?楽しみなイベントでもある。

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左派ポピュリズムが設定する「敵」とは?

 いちおう英国のコービン、米国のサンダース、オカシオコルテスら、あるいは日本の「新選組」山本太郎というような、民衆のために財政出動して世の中を建てなおそう!という潮流を、「左派ポピュリズム」ということにしておく。
 で、ポピュリズムの「特徴」として、分かりやすい「敵」をあげつらって、そいつらを叩くことで支持を得ようとする…というのがある。欧米の右派ポピュリズムが、移民や「イスラム」というものを敵視することで、支持を得るようなものだ。では「左派ポピュリズム」が設定する「敵」とは何か?

 既成の政治を批判し、彼らが出来なかった「財政出動」政策をとるぞ!というわけだから、既存の政治、政党、政治家は批判の対象だろう。だがそれは右派ポピュリズムもやっている。
 左派ポピュリズムでは、国債発行による財政出動は一時しのぎであり、財源は大企業・富裕層からの「収奪」である。最終的には税制改革を行って、法人税率の引き上げ、累進課税の強化、金融資産課税の強化を目指す…だから「敵」は大企業・富裕層…ということになるのであるが。
 これらを「敵」としても、非常に分かりにくいのだ。「税金」をちゃんと納めていない富裕層って、具体的にどんなヤツなのか見えてこないし、大企業といっても、今や経営者が直接、生産手段を保有しているわけではない。もちろん大企業の経営層(CEOとか)は役員報酬として、一般の労働者が手にすることが出来ない報酬を手にしているわけだが、そいつらの具体的な「顔」が見えるわけでもない。トヨタのCEOが豊田章男だと言われても、全然身近な存在ではない。
 経団連会長 なんか、どうだろう?…えぇ~此奴が日本を動かしている?全然分からん!それに彼らは4年ぐらいで交代してるし…

 富裕層を「代表」するホリエモンなんかどうだろう?えっ、あいつはえらそーな物言いは癪にさわるが、別に日本を動かすほど影響力があるとはとても思えないし!
 規制緩和を推し進め、かつ自らも派遣業を経営して利益を貯め込んできた竹中平蔵はどうか?いやぁあいつの犯罪性は大きくて、自民党政権を打倒する過程で「失脚」させ、責任を取らす必要はあるが…彼一人を「攻撃」しても、必要なお金はでてこないでしょ…

 そうゆうことで「左派ポピュリズム」が設定する「敵」ってのは、実は設定しずらい、できないものなのだ。設定しても全然分かりやすくない。「移民」や「イスラム」といった敵は分かりやすいし、「維新」が設定した敵、公務員や教職員(実態はその労働組合も)なんかは、身近にいるし彼らが「恵まれている」という扇動も、身近にるのですっと入っていける。

 山本太郎は「富裕層に負担していただく」とは言うけれど、敵にして「打倒する」「追い出す」などとは絶対に言わない…そりゃ、追い出せば「財源」はなくなるからね。(革命的左翼だったら、資本家は「打倒する」「追い出す」対象となる)
 左派ポピュリズムは分かりやすい「敵」は設定しておらず、敵を設定して民衆を「扇動する」というポピュリズム手法は、実はとれない…だから「左派ポピュリズム」と呼ばれる政治潮流を、「ポピュリズム」と規定することは、多分間違いなんだろう…と言えるかもしれない。

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「反緊縮」でなぜ広まらないか?

 さて、薔薇マークキャンペーンがらみのお話…

 「反緊縮」を掲げ、国債を日銀に引き受けさせた上で、民衆にカネをバラまくぞ!政策を掲げることを推奨する政治運動(私も賛同してますよ)であるが、とりあえず先の参議院選挙では、認定候補50名のうち10名が当選している…しかし、1/5ではねぇ~というのが、正直なところ…二梃候補者は、相変わらず共産党(ケインズ党?)が多いわ。国民民主党がチラホラ、立憲民主党はホント、目立たない。

 で、有権者の投票行動も、どれだけ「薔薇マークキャンペーン」の訴えることが軸になって行われたのか?とうことは、分からない。「新選組」については、候補者10名のうち9名が認定候補者になっているのだが、山本太郎が「薔薇マーク」的なことを確実に訴えていたとしても、投票した人は背後に「松尾匡思想」なんてほとんど知らなかったのではなかろうか?
 このキャンペーンが無意味だとは全く言うつもりもないし、無効だとも言わないが、やはり薔薇マークキャンペーンが掲げる「反緊縮」というキーワードは浸透していないのだろう。

 ではなぜ「反緊縮」が広まらないのか?

 一つには、日本の政治風土に「反~」というのが根付いていない、あるいは忌避される…という話がある。

 3・11で原発の安全神話が吹っ飛び、経済性神話も吹っ飛んだ…多くの人が「原発ヤバいね!」と考えた、行動を起こそうとした…だが、既存の運動は「反原発」を掲げていた、これでは良くない、だから「脱原発」なんだ…で、これが定着した。
 反~という「ネガティブな」表現はイケナイ…ということらしい。

 じゃぁ天皇制に反対するのは「反天皇」じゃなく「脱天皇」とすれば、人が集まるのか?という疑問もある。

 もう一つは「緊縮」といっても、ピンとこない(原発は分かるよね)…日本の20年(それ以上)来のデフレが、「緊縮政策」の結果であると松尾匡やブレィディみかこ氏らが言っても、じゃぁ具体的に「緊縮政策」って政府も学者・評論家も言っていない。せいぜい、「構造改革」「グローバリズム」あるいは「新自由主義政策」と言ってきた。だから「反構造改革」「反グローバリズム(反グロ)」「反新自由主義政策」という言葉は、なんとか受け入れられるものの(それでもある意味「専門家」的な用語である…選挙戦でこんな言葉をポンポン言い出す候補者がいたら、かえって民衆は引くだろう)「反緊縮」の対になる「緊縮」という言葉を、政府や支配階級が使っていない以上、「反緊縮」も言葉として成り立たないのである。

 だから運動の側としては「反緊縮」という便利な言葉を使うより、より民衆に訴える言葉、例えば「民衆のための財政出動」「生きてくための財政出動」(もっと格好エエ言葉があるハズだ)を使ったほうがいい。そうゆう意味では、Bread and Rosesって、いい言葉だよな!

 あっ、そういえば「反」をつかった一番ネガティブな言葉…それは「反革命」だな。

 反革命カク〇〇を、せん滅せよ!?って(^^)

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山本太郎首相で日韓関係再構築は可能か?

 先日、日韓基本条約を革命的に見直す件について、「新選組」の山本太郎首相では可能だろうか?と書いた。
 山本太郎が現在の日韓関係について語ったのは、8月1日における新宿での街宣「れいわがはじまる 山本太郎の街頭記者会見」である。その【動画・文字起こし全文】前半 の最後のほう、聴衆からの質問に答えている部分を引用すると。

 日韓関係、これが悪化して喜ぶの誰だ?ってことですよ。あの申し訳ないんですけれども、このアジア諸国、近隣諸国に対して、あまり良い感情を持ってない人がいるっていうのは知っています。色んな思いがあるのは分かります。けれども国の場所は動かせないんだよってことです。同じ町内に、自分の苦手とする人がいて、もう我慢ならんっつって引越しすることは可能だけど、国の位置は、動かせないんでしょ? だとするならば、上手くやっていくしかないんですよ。(中略)
 日本から韓国の輸出総額、約6兆円ですよ。この6兆円という利益が無くなっても良いと思うなら、好きな事言ってくださいってことです。でも私は、そのような感情よりも、私は6兆円という国益を大事にしたい。皆さん、どうですか? よく使われる、これは世界的にもそうだと思います、ナショナリズムを煽りながら、あの国がどうだこうだっていうことをどんどん煽りながら、自分たちがやっている政治の不味さってものにベールを掛けるってことですよ。
 内政の行き詰まりを、ナショナリズムを使って、それを隠そうとする政治。まさに今じゃないですか? 近所付き合い、上手くやるしかないじゃないですか? 6兆円もあるんですよ、その利益が。中国は、一方でいくらくらいでしょうか? 出ますかね。14兆ですよ。14兆円も、日本から輸出して、14兆円8897億円、輸出総額ね。もちろん中国からも入れてますよ。でも、これだけ大きな取引が、お互いにされるということは、切っても切れないんですよ。上手い事やれやって話なんですよ、上手い事やるつもりないんだったら、政治なんて必要ないんですよ。政治があるから、外交できるんでしょ?って。当然の事ですね。(以下略)

 徹底的に今現在の、経済と国益の話しかしていない。日本と韓国との間には植民地支配の支配・被支配の問題という、他の国際関係とは違う問題があるにも関わらず、それに一切触れられていない。元徴用工や元慰安婦とされた人たちに対し、謝罪や補償をする必要があるのか?ということにも言及していない。
 彼が日韓関係、植民地支配とその清算問題について、どのくらい勉強しているのかは不明である。彼を「リベラル・左翼」として位置付ける人も多いと思うが、この問題に関しては今のところ「リベラル・左翼」と位置付けることは出来ないだろう。
 もっとも、彼が一定この問題について勉強していたとしても、今の支持者の前で「左傾」がかったことを言うのは難しいかもしれない。現在の支持者はかつての無党派、政治的無関心層も多いし、心情的に自民党を支持していたような保守層も含まれる。そういった人たちにいきなり「植民地支配問題で謝罪・補償を!」とポーンと訴えても、ドン引きされて支持がぱぁ~っと離れるのは目に見えている。だから戦略的に当たり障りのないことを言っている可能性もある。
 また、彼はカンのいいところもあるから、参議院選挙では個々の問題についてのスペシャリスト・仕事人を候補者にするという「戦術」を使った…もし時期衆議院選挙で「日韓関係の修復」を公約に入れる必要があると判断すれば、おそらく問題の「スペシャリスト」を候補者に選んでくるであろう(ただしその「スペシャリスト」が植民地支配・戦後補償のプロなのか、日韓外交のプラグマチストなのかまでは読めない…ただし今回引用した発言から発展しないのであれば、おそらく後者になるだろう)。

 ということで「山本太郎首相」で日韓関係再構築、日韓基本条約の革命的見直しは、おそらく難しいのだろうと考える。左の人は、こういった「限界」があることを認識したうえで、山本太郎を支持したり批判したりする必要がある。

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日韓基本条約の革命的見直しを!

 嫌韓ネトウヨらは、「日韓断交」などと平気で主張しているが、日本と韓国との関係を規定した「日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約」、いわゆる日韓基本条約はやはり問題があるのだろう。
 日帝の植民地支配責任を認めたのか否か、その補償・賠償は行ったのか?それで充分だったのか…なんにも分からない。
 一応、日韓請求権協定での無償援助3億ドルに「個人への補償金」が含まれるという解釈らしいのだが、では日本側が賠償をしたのかと言えば、5憶ドルは経済協力金であり、”独立祝い金”であるという椎名悦三郎外相の答弁もある。
 こんな答弁が出てきたのは、日本側が朝鮮半島の植民地化を「悪いこと」だとは考えておらず、従って補償も何もする必要なぞ、無い!というのが現れているのだろう。
 個人請求権についても損失したのは「国家の外交保護権」であり、韓国の被害者が日本企業に対して韓国の法廷に訴え、請求権その他が認められる判決が出るのは大いにあることなのだ。(そもそも資本主義社会において、自分の財産などを棄損された場合、相手に補償や賠償を求める請求権自体、簡単に消すことはできないのである)もっとも韓国の元徴用工の中には、1965年の日韓請求権協定で韓国政府は日本から補償金をもらっているのだから、韓国政府はそれをちゃんと払え!という裁判をしている人たちもいる。ネトウヨの中には「韓国は日韓条約や日韓請求権協定について国民に説明していない(だから日本に補償要求をしてくる)」などのロジックを展開するのも居るが、韓国政府は2005年に日韓条約締結に係る議事録を公開し(日本は基本的に非公開、韓国も一部は非公開)その辺の経緯は知れ渡っているのだ。

 で、日韓条約締結時に、日本で反対の運動が起こっているが、日本側の主な反対の主張は、南北朝鮮に分断されている中、韓国だけ条約を結ぶのはおかしい、あるいは社会主義の朝鮮こそ、朝鮮半島を代表する政権だから…という理屈であり、植民地支配への責任、謝罪、補償が明確でないという論点ではなかった。また当時の韓国は軍事独裁政権であり、なおかつ南北分断を固定化して一方の側とだけ国交を樹立させたことは、東アジアの冷戦体制をより強固に固めてしまうことになる、それに対する「反対」だというわけだ。

 折しも米朝和解、南北和解が進み、安倍首相でさえ「北と向き合う」などと言わなければならないようになった…遅かれ早かれ、朝鮮半島のもう一方の当事者、朝鮮と交渉し、国交樹立・関係正常化に向かわなければならない。その時の「基本条約」をどうするのか?
 韓国と同じく、植民地支配についてだんまりで、かつ「経済協力金」だけという位置づけで良いのか?
 朝鮮の民衆を押さえつけている、一党独裁体制だって、いつどうなるか分からないのだ。先に「あいまい決着」をしても、後に民衆からいろいろ補償要求なんかが来ることもあり得る。

 ということで、将来の日朝交渉・日朝関係構築も見越した上で、現在の日韓基本条約体制を革命的に見直す必要がある!

 ちなみに日韓基本条約の第三条には「大韓民国政府は、国連総会決議第195号に明らかに示されているとおりの朝鮮にある唯一の合法的な政府であることが確認される。」とあって、これが一見朝鮮政府を全く認めない条文のように見えるのだが、国連総会決議第195号とはいわゆる韓国建国の基礎となった国連主導の選挙が行われた範囲だけが「朝鮮」とされているのであって、その北側の政権を全く無視したものではない。よってこの部分は、日朝交渉で議題に上がる事にはなるだろうが、日朝国交樹立の妨げになるものではない。

 ではこのような大事業は…韓国・朝鮮への差別、偏見、蔑視に凝り固まっている安倍内閣では確実に無理だ!
 立憲民主党、枝野代表では???

「新選組」の山本太郎首相では、可能だろうか?

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安倍だけが悪いのか?

 日韓関係が悪化している。「徴用工」問題をきっかけに、日本は「半導体輸出規制」さらには韓国を「ホワイト国」から外す輸出管理強化を行うとしている。「輸出管理強化」の理由は明確に示されておらず、事実上の経済制裁、戦争の言葉で安倍政権は突き進んでいる。
 先日の集会なんかでも、今の一線を越えた韓国敵視政策は安倍政権の特質…安倍政治が、相手を説得して議論を進めるというものではないこと、日本会議のようなイデオロギー団体を支持基盤にしていること…によるものだという論調が強かったし、韓国における「反日」行動も「反安倍」を掲げていることから、今進められている韓国敵視政策は、安倍政権の責任であり、日韓関係の正常化のためには安倍打倒が大切だということは必要条件であろう。
 しかし、今進んでいる事態は、安倍だけが悪いのだろうか?

 徴用工問題で韓国大法院が元徴用工に補償せよという判決を確定させた際、「これは日韓請求権協定を覆す判決だ!」などと朝日新聞などでさえも垂れ流す始末だった。何度も書いているように、日韓請求権協定でも個人の請求権は存在しており、個人が日本の企業を訴えて、日本企業に補償せよという判決が出ること自体、請求権協定違反でも何でもない。これは日本政府も認めている条約、協定解釈なのだ。だがそんな基本的な事実さえろくに報道せず、ひたすら政府や一部のコメンテーターによる「韓国(の判決)は国際法違反!」と繰り返し垂れ流される。だれもカウンターを起こさない。そして「約束を破る韓国を懲らしめろ!」「まともにつきあってはイケナイ!」などという「世論」がつくられる。事実、「ホワイト国外し」の輸出管理強化を行うに当たって経済産業省が行ったパブリックコメントには4万件の意見が寄せられた中、輸出管理強化に概ね賛成する意見が95%以上もあった(pdf)

 単純に安倍だけが悪乗りして暴走しているのではない、韓国敵視政策を、民衆がしっかり後押ししているのだ。

 慰安婦問題もしかり…2015年暮れの「慰安婦合意」なんぞ、当事者の意見も聞かずに勝手に「合意」したあげく、「これ以上文句を言うな!」とばかりに「最終的かつ不可逆的解決を確認した」などと文章にする、まさに「盗人猛猛しい」ことをやった。そんなものを、朝日新聞を始めとする多くのリベラル人士も支持したのである。
 そして「慰安婦」を象徴するもの、思い起こさせるものの存在すら許さない…名古屋で開かれた芸術祭「あいちトリエンナーレ」での企画展「表現の不自由展・その後」に、慰安婦を象徴する「少女像」が展示されたことについて、名古屋市長、河村はじめは「どう考えても日本人の、国民の心をふみにじるもの。いかんと思う」などと述べた!そして「表現の不自由展」に対する攻撃が始まる…「撤去しなければガソリン携行缶をもっておじゃまする」などの、テロを明示する予告までなされた。そして「表現の不自由展」は中止に追い込まれる。

 過去の植民地支配でかの国の人に多大な迷惑をかけ、苦しめたことを少しも知らず、反省もせずに日本は韓国と国交を持ち、隣国として付き合って来た…80~90年代にようやく少し反省し、謝罪のようなことをしたら「自虐史観だ!」などと文句を言われる…慰安婦問題なぞ、一旦は教科書への記述ななされるものの、「従軍慰安婦なぞいなかった」「ただの売春婦だ」というエセ言論がまかり通り、教科書からの記述が消えた…そのエセ言論に我々は対抗することもできず、あっと言う間に「慰安婦問題を言う韓国はケシカラン!」ということになってしまったのである。

 韓国・朝鮮への植民地支配の悪を開き直り、あるいはあったことをなかったことにする「歴史修正主義」に対抗できず、韓国敵視政策をゆるしている日本民衆の全てが、今問われているのだ…決して安倍だけが悪いわけではない。だから先日の集会は、すごく「重い」のである。

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どうなる米朝どうする日本 ~朝鮮半島のいま~(後編)

 どうなる米朝どうする日本~朝鮮半島のいま~ 集会の続き
 後半は「今求められる日朝、日韓関係のあるべき姿」と題して、岩波「世界」の元編集長、岡本厚さんのお話である。
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 安倍政権は「文政権相手せず」と”近衛声明”のもじりみたいである。平和条項を持っている国のやるべきことか?朝鮮(岡本氏はDPRKと呼ぶ)への対応と同じで、「対話と圧力」と言いながら、圧力しかかけていない…で結局何も得られなかった。安倍外交は韓国のナショナリズムに火をつけ、この問題は非常に長期化するだろう。
 安倍政治とは”他者”がない政治だ。相手を説得して議論を進めるというやり方はしない。身内の利益はよく守るが、公共と言う概念が非常に薄い…だから文書を改竄したりするのだ。
 日韓関係のキーワードは、2つの「歴史」…20世紀前半の、侵略と植民地支配・20世紀後半の冷戦(熱戦)と対立・分断の歴史である。「慰安婦」「徴用工」問題は、第一の「歴史」問題が、第二の「歴史」で解決されずに残ってるということ…日韓基本条約は、冷戦体制の構築のための条約である。 
 米朝関係のキーワードは「恐怖」と「時間」である。朝鮮戦争とDPRKの「恐怖」…核開発は認めないが、朝鮮戦争で空爆を受けたことが、朝鮮に核開発をさせた。逆にアメリカは核で狙われる「恐怖」を味わっている。「時間」は、①90年代の米朝枠組み合意と、②2000年代の6者協議において、米国はDPRK崩壊までの時間稼ぎ、DPRKは核・ミサイル開発の時間稼ぎをした。
 戦争というのはやってはいけないし、核を一回持った国(南アフリカやイスラエル等)がそれを手放すことがいかに難しいか…トランプ大統領はどうゆう戦略があるのか分からないが、彼のような人でないと朝鮮との対話はなかっただろう。このチャンスを生かさなければならない。
 安倍政権の朝鮮半島政策は、DPRKへの敵視政策や、安倍政権の談話を見ると明らかになる…外交青書にみる安倍政権の対韓認識は、朴槿恵政権時は「自由、民主主義、基本的人権などの基本的な価値と利益を共有する重要な隣国」「戦略的利益を共有する最も重要な隣国」という文言が、文在寅政権になってから無くなっている。2019年版には「韓国側による否定的な動きが相次ぎ…日本側の一貫した立場に基づき、韓国側に対し適切な対応を引き続き求めていく考えである(要旨)」と、ほとんど何も書いていない。韓国への敵視は、昨日今日に始まったことではない。朴槿恵政権時も、朴槿恵は1度も日本に来ていない。「慰安婦合意」もアメリカが中に入っているだろう…おかしい事には声をあげないと、沈黙のスパイラルが起こってしまう。
 20世紀後半の体制であった「冷戦」が終結し、「日米安保体制」の転換が迫られている。朝鮮半島の統一、平和を望むのか、それとも対立・分断を支持するのか…日本は「統一に反対の意見」を持っているだろうと疑われている。
 岡本氏は、以上のようなことを述べられた。
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 休憩をはさんで、服部良一氏のコーディネートによるシンポジウムである。なお李富栄(イ・ブヨン)さんの通訳は金光男(キム・クァンナム)さんである。
 まず服部氏から、獄中で知った拷問死の事実をどうやって獄外に伝えることができたのか?ということについて、ブヨンさんは教導官との人間関係を使ったとのこと。またブヨンさんは名古屋で「表現の不自由展・その後」が中止になったことについて、大変驚き、問題である…脅迫電話をすれば中止できることになる。日本社会の変質の表れだと述べた。また岡本氏も”ならず者”を暴力装置として使う…これをほうっておくと、さらに暴力化していく。攻撃する者に対し、どう対応していくかが問われると述べられた。
 米朝関係について、ブヨンさんはトランプ大統領は選挙態勢に入っている。米朝会談の「成果」としてICBM級のミサイル発射と核実験を注視させているが、これを「成果」とすることは難しい。安倍政権は改憲のため、朝鮮で引き続き危機が存在し、核を放棄しないことを望んでいる。時間が経てばアメリカの外交・軍事が安倍に引っ張られるのではないか?トランプの朝鮮政策は与党からも野党からも叩かれている。今の利益に反しない以上の進展はないのではないか、悲観的に見ていますと述べられた。
 岡本氏は、トランプ政権は国務省の予算を減らし、戦略的な体制がとれているのか分からない。一括して非核化する「リビア方式」は朝鮮は乗らない、段階方式でいくだろう。金正恩もある程度のところで譲歩してもいいと考えてはいるだろう。交渉は相当長くなり、経済制裁をかけられている朝鮮にとって時間との競争になるだろう。また、本来、日本はもっといろいろと役割が出来るにもかかわらず、何もできないのはとても残念だと述べられた。
 通訳のキム・クァンナム氏にも意見を求めると、朝鮮は制裁緩和が無理なら、新しい要求として朝鮮の安全保障について出そうとしているのではないか?アメリカの「ビッグディール」が出来ないなら、核凍結論があるが、これではニョンビョンの核施設は稼働している…核保有国であることを認めることになる。朝鮮の新しい提案と、アメリカが段階論を言ってい認める方向に行くと思うが、選挙でトランプは譲歩する余地はないだろう…とのことであった。
 服部コーディネータからさらに、東京から来られた平和フォーラム、総がかり行動の共同代表である福山氏に話をふる…日朝、日韓については特に取り組んでいるわけではない、それぞれの諸団体で頑張るということだが、安倍が朝鮮半島和平の足をひっぱることに反対する。東アジアで非核・平和を確立するという方針を打ち立てたと発言された。
 コーディネーターから、どのような知恵を出し合えば良いかという問いに対し、ブヨンさんは、過去の植民地支配をした側とされた側が、再びその価値観をめぐって衝突していることに胸を痛めている。日本の韓国に対する態度をみると、アジアの隣人とどのような関係をつくろうとしているのか、深刻に考えざるを得ない。日本がアジアに戻るのか、アジアを脱し、引米(このような言葉をつかわれた)するのか、その岐路にたっている。東アジアの平和、非核化を実現することは、「強大な日本」が成立することを阻止することにつながる。日本の大国化を防ぐのは、日本の平和にとっても良いことだ。韓国を「ホワイト国」から外すことに95%が賛成している、このようなでっち上げをしてはなりません…と訴えた。
 岡本氏は、日本の言論・メディアは安倍政権の”無理矢理政治”の後押しをしている。日本の大国化と言われたが、日本は今、衰退している。一人当たりのGDPは25位、韓国は27位ぐらいだ。一種の「あせり」が今のいろんな社会現象にかかわっている。日本はアジアの中で生きる、アメリカだけに乗っかって生きるわけにはいかないと述べられた。
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 シンポジウム終了後、ヨンデネットから挨拶…韓国は敵なのか声明の紹介と賛同署名等の呼びかけがなされた。
 集会参加はおよそ200名、今の日韓関係の悪化は、安倍外交…その思想的バックボーンが、日本会議の大日本帝国万歳思考…そのものであること(だから韓国の集会は「反安倍」を掲げる)が強調された集会であった。ただし、その安倍外交を支持し、喝采を送っているのが日本の普通の民衆であり、底には「韓国・朝鮮蔑視」「歴史修正主義」が流れていること、それに有効なカウンターを打てていないことが問われた集会でもあったと思う…李富栄さんは、あまりそのようには言わなかったけれどね。

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どうなる米朝どうする日本 ~朝鮮半島のいま~(前編)

 4日、戦争あかん!ロックアクションとヨンデネット大阪が主催するどうなる米朝どうする日本 ~朝鮮半島のいま~集会に参加してきた。場所はエル大阪南館ホール。集会は13時半開始である。 

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 主催者あいさつで、ロックアクション共同代表の服部良一氏は、6月30日に急遽、板門店で行われた3回目の米朝会談の意義、意味について述べるとともに、集会企画時に考えていなかったほど日韓関係が悪化していることから、日韓関係についても本集会で扱われる(というか日韓関係が主となる)とのお話。
 続いて司会から、講師の李富栄(イ・ブヨン)さんの紹介…元東亜日報の記者で、東アジア平和会議運営委員長、元ウリ党議長。「憲法9条にノーベル平和賞を!」という運動を韓国議会に呼びかけている方でもある。通訳は李哲(イ・チョル)さん…朝鮮のスパイだとして「死刑判決」を受けたが、2015年に無罪が確定…先日のG20の時に文在寅大統領が大阪の在日韓国人を招いた懇談会に出席し、大統領から直接、謝罪の言葉を述べられたという方である。
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 右が李富栄(イ・ブヨン)さん、左が李哲(イ・チョル)さん…通訳付きなので、イ・ブヨンさんはゆっくりと話を始められた。ノーム・チョムスキーに触れながら核戦争と地球温暖化、そして民主主義の危機について述べた後、本題に入る。
 安倍の日本は韓半島の分断克服と平和に肯定的役割を果たす準備ができているようには見えない。韓国が民主化―南北和解の時代に入り、1991年、朝日新聞の植村記者が従軍慰安婦問題を報道し、92年には宮沢喜一総理、93年には河野洋平官房長官が慰安婦問題について謝罪した。村山富市総理の植民地支配と侵略についての包括的な謝罪も続いた。1998年、金大中大統領が登場すると、金大中―小渕パートナーシップ共同宣言で韓日関係の親善は最高潮に達した。2002年には金正日―小泉平壌宣言が出た。2010年の民主党政権では、菅直人首相が1910年の韓日併合条約は韓国人の意思に反し、植民地支配をしたと認めた。
 しかし2006年と2012年の安倍晋三の執権は日本の歴代の総理と長官たちの宣言、声明を簡単に破棄し、くつがえす強力なものである。この力はどこから来るのか?1910年の韓国併合条約は朝鮮人の要請を日本が受け入れ、併合したものであって日本は謝罪する必要がないという、歴史の捏造を根拠としていること、安倍政権は日本会議を基盤として形成された権力であり、日本会議は日本帝国主義の価値観を回復すること、明治維新の征韓論者を目標としている。また中国の大陸崛起(躍進)に危機を感じつつ、韓半島での分断克服の雰囲気、和解交流、平和統一の努力にも拒否反応を見せている。日本の国民大衆の中でヘイトスピーチ、朝鮮学校に対する差別の現れは、朝鮮人―韓国人に対する人種的優越感として表出されている…終戦以前の価値観に対する断罪がなかったことにもその原因を見出せる。徴用工問題や慰安婦問題への非理性的な対応、半導体の素材部品に関する輸出規制に続き、ホワイトリスト国家からの韓国の除外措置は、安倍政権が直接的、強制的な制裁を加えて韓国政府と国民の抵抗を削り取ろうとする意志に見える。安倍政権の強硬措置は通常的な強行対応ではなく、平和憲法の破棄、「戦争のできる国」日本に移行する過程で韓国を親日国家として手なずけようとする長期的な朝鮮半島政策の転換と解釈される。
 これに対抗するため、まず韓国と日本の民主主義と平和を求める勢力が速やかに連帯する、韓日競艇に関する再協商運動を模索する、韓日競艇のような形式と内容で朝鮮と修好しようという先例が繰り返されてはならないことをはっきりさせる。自由貿易の公正取引を打ち壊す横暴が繰り返されないよう、WTOなどの国際機構で確認させる、2019年国連総会で米国と日本などの強大国が自己の国家利己主義を貫徹させるために自由公正な貿易秩序を崩すのを糾弾する国際的な連帯運動を展開する…などのことが必要だ。
 時間も押してきたので、最後に鳩山由紀夫元総理や和田教授の言葉などを引き、これらの日本の知識人たちは日本社会の多数とは違う方向と展望を、勇気をもって指し示している。7月28日、日本の知識人75名が「韓国は果たして敵なのか」という題目の声明も韓国人たちの視角までくみ上げている…日本の平和憲法9条が日本だけの憲法ではなく、人類の理想を込めた共同の資産である、日本の知識人は過去150余年間の膨張主義的軍事主義の流れに対して、平和主義を代案として提示している…等述べられた。

後編につづく

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障害者政策に後ろ向きの維新、松井代表

 本日、臨時国会が召集され「新選組」の2人の重度障害を持つ議員、船後靖彦氏と木村英子氏も無事に初登院を果たした。
 二人の重度障害者が国会で活動するため、数十万円(たったのこれだけで済んだのって感じ…普通家をちょっとリフォームすると数十万はかるくかかる、ましてやバリアフリー対応なんぞすると、百万単位でかかるだろう)かけてスロープなどを設置してきた。また介助者が一緒に国会内に入れるようにするなど、制度面での改善も進めてきたのであろう。まだ不十分なところもあるだろうが、関係者の努力の賜物でもあろう。
 この二人の議員のために公費で国会を改造したりすることに対し、ネトウヨどもが「自己責任」論等をかかげて批判・非難している…しかし、国会のバリアフリー化は何も二人のためだけに行うわけではないし(今後も障害を持つ議員が当選する、あるいは今の議員が障害を持つことになることは否定できない)、国権の最高機関におけるバリアフリーの試みは、確実に他の機関、さらには社会全体に広まるきっかけにもなる。彼らの批判・非難はホント、建設的でない。
 で、建設的な違憲を述べられない奴が、ここにも居た…維新の松井代表である。Y!ニュース毎日新聞より
「議員優遇おかしい」れいわ2氏の介護費参院負担批判 松井維新代表
 日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)は31日、参院選で初当選した重度身体障害者の舩後靖彦氏と木村英子氏=いずれもれいわ新選組=の議員活動に際し、必要な介助費用を参院が当面負担すると決めたことについて「国会議員だけを特別扱いするのか。一般人であろうと公平平等に支援を受けられる制度に変えるべきだ」と述べ、反対する姿勢を示した。
 2人は障害者総合支援法に基づく「重度訪問介護」を利用している。自宅での食事や入浴などの介助は公費負担があり、利用者は原則1割負担となる。ただ、通勤や仕事中は事業主側が費用負担すべきだとの考えから、公的補助が適用されない。厚生労働省は議員活動中も適用外との見解を示していたが、参院議院運営委員会は30日、参院で費用負担することを決めた。
 松井代表は「参院議員は個人事業主だ。国会議員になった瞬間に公的補助で優遇されるのはおかしい」と批判した。【真野敏幸】

 はあ「議員だけ特別扱い」扱いですかそうですか…確かに一般人と比較してという気持ちは分からいでもない…だが「重度訪問介護」の制度が、当該が社会に出て働くことを想定していない、そこに「障害者は外で働いてはならない」という暗黙の拒絶が含まれている。だから、先駆者である二人は「特別扱い」…議員ってのはホント、特別な職業でかつ、政治参加の権利は皆平等で誰がなっても良いのだから、ここはドーンと国家が面倒をみる!というふうにすべきだろう。それを一般の「議員であるがゆえの特権」扱いにしてしまっているのである。
 「身を切る改革」ばかり言っているから、本質がつかめず必要なカネは払えない(払わない)、維新の体質が浮き彫りになった発言だと言えるだろう。
 山本太郎は「新選組」のネーミングを、おそらくこのような「維新」を退治するというイメージも含め採用している…本当に2人の議員には、国会内外で「維新」的なもの…生産性で人を測り、身を切る改革で必要なところにカネも出さない「貧困な政策」と闘ってもらいたいものである。

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左派ポピュリズムで何が悪い!

 山本太郎の「新選組」の躍進について付け加えると…
 私もブログ記事に山本太郎は「左派ポピュリズム政党」を目指すのか?を書いてその中で、
是非そうしてもらいたいものだ!
とエールを送った。

 選挙後に流れてるネットの記事なんか見ていると、山本太郎「新選組」は立派に「左派ポピュリズム」として位置付けられているようで、何よりだ(^^)
  ここで「ポピュリズム」が、何か悪いこと、モノのように捉えられているところもあるのだが、既存の政党が民衆の要求をすくい上げず、不満・不安が溜まっている時に、その民衆の言うことを聞く政党をつくって、何が悪いのだ!山本太郎もおそらく選挙前に開き直ったのだろう…ポピュリズム上等じゃないか!と…
 で、ポピュリズムを懸念する意見として、こんなことを言う人がいる。J-WAVE NESより…れいわ新選組の躍進の背景にあるもの…東浩紀「これからリベラルは試される」必要な部分だけ、東浩紀の発言をコピーして紹介する。
 僕としては、れいわ新選組ってかなりポピュリズム的な政党だと思うんです。つまり、「現実に実現できないかもしれないけど、そうなったらいいな」という口当たりのいい政策を使い、かなり劇場型政治を演出して、一気に浮動層をかき集めることがポピュリズムだとしたら、今回のれいわ新選組はまさにそうであって、次回の衆院選にもこの戦略を持って向かうので、今後このポピュリズムにどのように接していくのかをリベラルは試されているところだと思います。(中略)そのときにそちらに乗ってしまうのか、そこは冷静に実現可能な政策を議論する人たちを育てていく側に行くのか。これはリベラルの言論人だけじゃなくて、有権者全体が試される状況になってきたなと思います。
(中略)
 元々、自民党の長期政権の中でなぜ左派がダメだったのかと言うと、現実に実現できないようなことばかり言っていて、「とりあえず『反自民党だ』と言えばなんとかなる」という人たちだと国民から思われて、左派とかリベラルは評判が悪くなった。それに対して、1990年代初めからの政界再編の中で「そうじゃないんだ」「やっぱり政権交代をすることが大事なんだ」という流れを作っていったんですよね。そのときにもう一度、単に反対しているだけの口当たりのいいことだけを言っているだけの、そして実現できないようなことばかり並べるのがリベラルになるのかどうかを、もう一度試されてきていると思うので、ここでポピュリズムに巻き込まれないでほしいなと僕は思っています。

 東浩紀にとって「新選組」が掲げる「消費税廃止」「奨学金チャラ」「安い家賃の住まい」「最低賃金1500円」「公務員を増やす」…といった公約は「実現できない」政策なのだそうだ…「実現できそうにない政策をかかげる(新選組は)ポピュリズムだ」と言って批判・非難している。そして野党は「実現可能な」政策を掲げて、政権交代を!などとのたまう…
1.「実現可能な」保守的な政策…消費税もOK、大企業への優遇にも文句は言わない…を掲げて、自民党や維新と同じようになった野党にだれが期待するのか?
2.野党が民衆の生活を底上げする政策を提起できなかったことが、安倍長期政権、はては自民党支配を許しているという薔薇マークキャンペーンなんかの提起を知らないようだ。
 うがった見方をすれば、彼は「消費税廃止(実際できるのは消費税増税阻止ぐらい)」「奨学金チャラ」「安い家賃の住まい」「最低賃金1500円」なんていう民衆がホントに望んでいる政策、もちろん財源として「大企業・富裕層への課税強化」という政策は「実現不可能」なことというより、「実現したらアカン」ことなんじゃないか?
 ラジオ放送番組のようなサイトなので、東氏の言いたいことが良く伝わってない可能性もあるのだが、私はそのように読んだ…
 あと、実現不可能なことを掲げるのがポピュリズム…というのも短絡的だ。なぜなら右派ポピュリズムに位置付けられる「維新」が掲げる「都構想」にしろ「身を切る改革」にしろ実現は可能だし(「都構想」が実現不可能だったら、みんな一生懸命反対なんかしない)、過去に掲げてきた公務員バッシング、教員バッシングなんかも「一定の成果」を挙げている。また欧米での右派ポピュリズムが掲げる「移民排斥」「イスラム排斥」も、法律等をつくってしまえば実現は可能だ。

 まぁ、東のような「リベラル評論家」は、そのうち安倍政権といっしょに歴史のクズ籠に捨てられるのであろう…それまで、左派ポピュリズムが「できないかもしれない」公約を掲げていると非難するのであれば、ゲバラの言葉…もし私たちを空想家のようだと言うのなら、救いがたい理想主義者だと言うのなら、できもしないことばかり考えていると言うのなら、何千回でも答えましょう。「その通りだ」と。…を掲げて進もうではないか!

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